別枠表示
太陰暦2019(ポエトリーリーディング)
何もない奴のコブシほど痛いものはない。 鍛え上げた心ほど壊れやすいものはない。 俺達の憧れはあそこの真っ裸の先輩。 先頭で矢を受けながら進んでくあの先輩。 すごいなって後ろで安心してるの誰だ? あれ?みたことあるなって言わんでもわかるよな? ちょっとでも目立とうと派手な装飾つけて、 ぼそぼそなんか喋ってる奴の後ろ姿ほら見ろよ。 本当にきついのは何も出来ない訳じゃないこと。 力込めて傷つけられる覚悟でやれば、 今までやられた分傷抉ることができること。 でも、追いつけない夢に耐えられない自分の弱さに、 重りがどんどん重くなっていく。 その痛みが心地よさに変わる前に、 鎖に色を付けるその前に、 こいつの外し方探さないとな。 数えきれないほどの才能の世界で、 美味いもん食ってきた俺は恵まれてる? 舌肥えてゲテモン食って俺マイナーでかっこいいなんて、 ダサイ奴の代表者です、ご試食いかがでしょうか。 苦しんでることが正義ってか、報われないのがかっこいいってか、 でも総じて苦しんでる奴らがあがく様ってかっこいいもんだ。 そうなりたい俺ってバカなのかな。 あの頃に憧れる弱い存在にはなりたくない。 前だけじゃなく周り見て自分の位置確かめて、 言い訳なしに一位とって見せびらかすその時が来るまで、 俺は歩みを止めない。 何時になったらいつもの夜が来るんだ。 僻みや妬みが綺麗になる夜は何時になったら来るんだ。 その時だけでも俺は輝きたいから、 暗い闇の中にペンライトもっていってはしゃぐんだ。 でも行ってみたら、おっきなお月さんがいるから、 持ってきたペンライトどっかに落として、眺めてた。 見たことない輝きに新しい涙が出てきた。 そしたら近くからしょうもない噂話が聞こえてきた。 「あのお月さん、昼間は太陽に負けてんだぜ 夜だって太陽の光跳ね返してるだけらしいぜ」 だなんて嘘つけよ、あの人を馬鹿にすんじゃねぇ。 どうみても一人でしっかり光ってるじゃねぇか。 俺たちの宝物に傷つけるんじゃねぇ。 希望の光が何処から来るなんて俺達には関係ないんだ。 照らしてくれるあの人がいるから、 ココにいるんだって分かるんだ。 俺達の神様に勝手に名前を付けないでくれ。 あの頃に憧れる弱い存在にはなりたくない。 前だけじゃなく周り見て自分の位置確かめて、 言い訳なしに一位とって見せびらかすその時が来るまで、 俺は歩みを止めない。 アホには少しだけのスパイスが強く効いちまう。 しょっぱいラブソングを必至こいて聞いちまう。 あの時の自分何やってんだって過去振り返って泣いちまう。 あの時に戻れたらなんて戯言は言わない。 あの時はありがとうって戯言は少し言いたい。 あの頃は若かったなって片時は思いたい。 あの頃に憧れる弱い存在にはなりたくない。 前だけじゃなく周り見て自分の位置確かめて、 言い訳なしに一位とって見せびらかすその時が来るまで、 俺は歩みを止めない。
太陰暦2019(ポエトリーリーディング) ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1702.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 36
作成日時 2019-11-27
コメント日時 2019-11-27
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 13 | 13 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 3 | 3 |
エンタメ | 13 | 13 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 5 | 5 |
構成 | 2 | 2 |
総合ポイント | 36 | 36 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 2.2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0.5 | 0.5 |
エンタメ | 2.2 | 2 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0.8 | 0.5 |
構成 | 0.3 | 0 |
総合 | 6 | 5 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
とても好きな作品です。 感傷的なようで、冷静に書かれており、こちらに伝わりやすい。 >照らしてくれるあの人がいるから、 >ココにいるんだって分かるんだ。 >俺達の神様に勝手に名前を付けないでくれ。 誰かを月に例えているここの表現が好きです。 ポエトリーリーディングも聴きました。か細いピアノの旋律と、力強いけど少し泣き出したい感じの朗読が合っていました。
0沙一さん、コメントありがとうございます。 そうですね、今回は、音楽に添えて詩を書いて、音韻を意識したモノになっているので、 ポエトリーラップの方がカテゴライズ的には合致してそうです。
0つつみさん、コメントありがとうございます。 好きだと言ってもらえると、うれしいです。励みになります。 太陽神はどの神話でも最高神クラスで能力も認知度も高いですが、 月の神となると、神話でもなかなか取り上げられず、認知度も低い。 それでも、ある人たちにとってはその神様だからこそ、助けられることもあると思うんです。 太陰暦で生きるものにとって、月は大切なものですからね。
0MOROHA 調のリーディングって あらがえない魅力がありますよね。 ただ… あの切々と熱を持った詞が そのまま再演されているような 耳なじみだけが呼び起こされてしまって 《言い訳なしに一位とって 見せびらかすその時が来るまで》 が空念仏になっているようでもあります。 しかし、その音韻の力はやはりあなどれず ある詩景が速度をもって迫り来ます。 ── 雲間にいる月からも隠れるように 夜陰に乗じて 特攻機は単独に飛ぶ 青年の操縦桿は冷静に ただ口だけはエンジンのようにとどろいて あの詞を誦む 翔ぶように誦む おのれに捧げる祝詞をあげる 俺は歩みを止めない。 俺は歩みを止めない。 俺は歩みを止めない。 俺は歩みを止めない。 俺は歩みを止めない。 俺は歩みを止めない。 俺は歩みを止めない。 俺は歩みを止めない。 雲海の間隙から敵艦ついに見ゆ この空に俺と月だけ 月よ見ていろ 俺の一位を見ていろ…… 俺は歩みを止めない。 俺は歩みを止めない。 俺は歩みを止めない。 俺は歩みを止めない。 俺は歩みを ────────
0>俺達の神様に勝手に名前を付けないでくれ。 つつみさんと同じく、この個所がとても印象的でした。 この詩からは静かな叫びのようにも感じさえます。 今までの作品に比べ、一皮剥けたように思います。 ポエトリーリーディングをまた別な作品で聞きたいです。
0鈴木夜道さん、コメントありがとうございます。 私の詩からいい詩を書いていただき嬉しく思います。 空念仏、確かにそうですね。言われてみればそんな感じに唱えていたかもしれないです。 もう少し、感情を込めるようがんばってみます。
0羽田恭さん、コメントありがとうございます。 今までの作品も見ていただき、ありがとうございます。 影響を受けやすい性なので、今回はテイストを大きく変えてみました。 ポエトリーリーディングは、前からしてみたかったことなので、 また近いうちに、作品をつくりたいと思います。
0