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まぼろしの浮船
朝靄を抜けて 街灯は切れかかり 星の名残は、 眠れなかった昨日の想い出を ただ白い雲の向こうに連れ去った。 雲の尽きるところでは 二人の紳士が 人生の曲がり角で 救い救われて握手を交わしている。 僕が思い浮かべるのは マグリットの「無限の感謝」。 幸せの箱を開けた時に見えたのは ただただ友との友情。 遥か空は遠く離れ 深い闇は拭われず。 透視図はいつまでも見えず 僕らの行き先を覆い隠す。 さあ迷い子になって 踊ろう、妖精。 目も眩むほどの輝きを目にして。 千光年先の未来を 手に届く距離に、手繰り寄せて。 幻の午後。君との逢瀬は 百億年をさかのぼり、永遠のぬくもりへと変わりゆく。 さあ目に見えぬものを 手に触れようとして、 嘆きの寓話を褥にして 君と肌を合わせたまま、 夜の空の一点の星から 届く光に手を伸ばし、引き寄せて。 艶ある男の埋葬は生きたままで。 生きたままで。それでいい。 天を射貫く慟哭の矢は空へと放たれていく。 みんな君を愛していたよ。
まぼろしの浮船 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1829.8
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 15
作成日時 2019-11-10
コメント日時 2019-11-20
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 3 | 3 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 2 | 2 |
エンタメ | 10 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 15 | 5 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0.7 | 1 |
エンタメ | 3.3 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 5 | 3 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
うまく言えないので、詩っぽく コメントを書いてみます。 【みんな君を愛していたよ。(すこし いとしのエリー風味)】 なきたいこともあった かなしいこともあった よりそう気持ちで笑ってたよね むしろそれはマグリットのゴルゴンダ そこかしこで 君が あふれている 艶のある男に 矢継ぎ早に思い出あふれて 満天の星はめぐる そうさ みんなは 君を愛していた やっぱり それはマグリットの「無限の感謝」 わらってもっと ナイスガイ 無邪気に空を飛べ うたってもっと けいせい 期待しているからね こらからも よろしく
0るるりらさん、返詩という形でのコメントありがとうございます。この詩は僕のリハビリ、本当に僕が好きな詩世界にもう一度自分が飛び込むために書いたのですが、返詩の内容から詩の意味、真意をほぼくみ取っていてくれていて嬉しく、また驚きました。この詩は艶のある男に、みんな君を愛していたよと伝えるためにあるのですから、そこがしっかりとフューチャーされていたことに喜びを感じました。しかも最後は僕への応援も入って嬉しさ倍増です。これからも詩掲示板、あるいはツイッター、ツイキャスでもよろしくお願いします。ありがとうございました。
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