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クリスマスの日に
クリスマスの日に 黒い悪魔たちが プレゼントを持ち やってきた 死と銃弾と砲弾と殺意と怒りと狂気が跋扈するここ その傷痕が放置される戦場 その最前線 境界上 悪魔たちは 一列に並び その黒い悪魔の皮を脱いだ 人間の顔をしていた 俺らは 白い狼の皮を脱いで 同じような人間の顔をさらした プレゼントを手に 一列に並んで 昨日までの 殺意も怒りも狂気もなく 共に祈る 共に祝う 神の日に プレゼントを交換した ハレルヤと声を合わせ ハレルヤと賛美し ハレルヤと祝福する 夜になり 日付変わり お互い 元の皮を被った 銃弾が砲弾が殺意が怒りが血が傷が死が どうしようもない湧き上がる狂気が またここを満たす 悪魔と狼の醜い争いがまた開く お互いの国と家族のための戦いがまた開く 今 向こうにいるあいつらからの プレゼントを開けた その中にあった煙草に火をつけ ふかした
クリスマスの日に ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1211.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 7
作成日時 2019-11-08
コメント日時 2019-11-09
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 1 | 1 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 2 | 2 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 7 | 7 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0.5 | 0.5 |
前衛性 | 0.5 | 0.5 |
可読性 | 0.5 | 0.5 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0.5 | 0.5 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 0.5 | 0.5 |
総合 | 3.5 | 3.5 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
見に来ました(’-’*) 一緒にクリスマスを祝ったのに、人間の顔を見てしまったのに、また戦わないといけないなんて……(;_;) >銃弾が砲弾が殺意が怒りが血が傷が死が この部分は、絶え間ない銃声のようですね。 息つく隙もない緊張状態へと、埋没していく感じがします。 最後のたばこのシーンでは、心を切り替えきれていない主人公の葛藤を感じました。 捨てずに吸っているし、「これくれたやつ、まだ生きているかな」と考えてそうです。 でも戦わないといけないという……。 私は、こういう葛藤がなくなったら人間おしまいのような気がしています。 今は無人戦闘機や「カミカゼドローン」なるものが、あるそうですね。 時代は、対戦国の「人間」の顔を見る隙も与えない方へと流れているようです。 返詩(?)、ありがとうございます(*^O^*)
0ころねさん、こんにちは。 実際にあったエピソードを元に作りました。 http://karapaia.com/archives/52103465.html 一次大戦時のイギリス軍とドイツ軍が最前線で自然発生的にクリスマスに休戦となったことがありました。 それをころねさんの作品を読んで思いだしたのです。 最前線では度々こういうことが起こるそうです。 塹壕で出会って、煙草を分けたりとか。 人間味を感じてしまい、戦えなくなるとか。 ゴールデンカムイの主人公・杉本はそれを避けるためか「ロシア人は痛みを感じないと思っていた」という事を言ってました。 そして現代戦だと人の顔を見ない戦場になりつつあるんですよね。 人命は護れても、非対称的な殺戮になりかねないという懸念はあります。 息遣いと知恵を忘れないようにしたいものです。 同期、後輩、上官が普通科連隊で活躍している元自衛官として。 こちらこそ読んでいただき、感謝です。
0第一次世界大戦、興味深いですね。確かにあの対戦は始まった年にクリスマスまでには終わるであろうと予想されていたそうで、予想外の塹壕戦など、丸っと4年続くとはと言う感じだったそうです。悪魔たち、白いオオカミの皮を脱いで、讃美歌のハレルヤ。プレゼントの煙草の火が戦争を象徴して居る様です。
0エイクピアさん、こんにちは。 なるほど、クリスマスには終戦だろうという予測があったのですね。 だから一時休戦になったのかもしれませんね。 煙草は戦争の象徴とは思っていませんでしたが、火と煙はそのような連想ができますね。 良い効果を出せたようです。
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