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祈ることもできない
多くのものを切り捨てた一年だったかも知れません。 今ここにこびり付いている、どうしようもない何かがぼくの パーソナリティであり、信条であり、 人生の核とすべきものなんでしょう。 繰り返し書き込んだ「やるせない」という感情は いつしか怒りとなり殺意となり、ぼくのひとつの本質である攻撃性が 何度も表面化したことで、大勢の人が去っていきました。 それで構わなかった、だってぼくはもう、本当のこと以外ほしくなかったから。 「嘘はもうたくさんだ」と、月並みな表現ですが、思いました。 先日、同年代の知り合いが自殺でこの世を去りました。 その夜から何度も泣いています。 勝手に死ぬな、と正直思いました。 この世はたしかに苦しいけれど、あなたが死ななきゃいけない理由なんかどこにもない。 どうして死んだんだ。逃げるなと思いました。 ぼくは引き止められる立場ではなかった。 その人が、年単位で計画を遂行していたことは察していました。 できることなど何も無いんです。 長らく虐待を加えてきた親へ、復讐の一貫として死んだことを インターネットを介して知りました。 その人が、親から離れるための、 ありとあらゆる手を尽くしていたことも知っていました。 むしろ幸せは、これからなのではないかと 思っていました。 こうまでしても、本当の意味では親から逃げられなかった だから死んだのだ、という事実がつらかった。 旅費なら出すから、うちに来いと 言えたらまだ生きていたのかもしれない。 でもそれは単なる、絶望的な延命に過ぎなかったのかもしれない。 いくら考えても分からないし、その人は二度と帰ってこない。 はっきり言って空虚でした。ぼくはたぶん失い過ぎたのだと思います。 同年代であり、同じく機能不全家庭で育ったその人が命を絶ってしまったことで 最後のなにかが崩れ落ちた気がしました。 このままでは自分が壊れてしまう、という危機感を覚えました。 誰とも心を通わすことができない自分には、人と話す度量がなかった。 生きるためには、これ以上失えないと直観的に思いました。 そして冒頭に返ります。 今ここにあるものは、ぼくの人生の基盤です。
祈ることもできない ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1805.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 3
作成日時 2019-10-26
コメント日時 2019-11-17
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 2 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 3 | 2 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0.5 | 0.5 |
総合 | 1.5 | 1.5 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
yamabitoさん ありがとうございます。 誠実に生き、人に伝わる言葉を紡ぐ努力をしようと思っているところです。 お声掛けいただき、少し救われた気持ちです。
0もう生きている人のために 生きるしかないですね 言葉はなにか変化のきっかけになったりします。 -99の底にいる人が-98になると、 もしかしたらそこから-97になるかもしれない。 けど-99になるかも。 -99にもどってしまったら、それは仕方がないことかもしれないけど、わずかでも暗い海に光が差せば、だれか上がってこれるかもしれない。 とかなんとか、よく分からないことを書いてしまったような気がするけど、 感想としては、最後の文章で、希望が見えました。 つらいけど、誰かを救いたい、そんな意志が見えた気がしました。
0即興で返詩を。 合掌しよう ここで この世で 人は亡くなっていくから 「すべて同じジーヴァーという名の八万四千の娘がこの火葬場で荼毘にふせられた。 それらのうちの誰を、そなたは悼むのか」 怒りを打ち滅ぼせ 苦痛ばかりのこの世で これ以上の苦しみを作るな 良いという事をなせ 良い言葉のみを吐け 死んでしまった者へ 今生きている者へ 楽にさせる言葉を 祈れ 祈れぬ言葉を それでもなお 自らへ 死んだ者へ 生きている者へ 「自らの主は自己である」 善くありますように
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