別枠表示
赤い都市での眠り
都市は赤みを帯びて眠っていく ほら、あちらでもこちらでも 皆が夾竹桃を口にしておりますね じゃぶじゃぶと水遊びに興じていた子供たちも、いつしか都市の中枢に引き戻される 水場にも、砂場にも、広がりがあったのに 何の広がりでしょうか 写真と音と、そして歴史と香りが広がっているのだと思いますよ 食卓に並ぶのは、ニラかスイセンか そんなに詰問されても困りますね 怖い怖い 黙って食べましょう きちんと都市で食事をするのですよ 破裂音のようなサイレンが聴こえても、すぐに通り過ぎ、僕にはその出来事の意味と価値がわかりません 友人たちがサイレンにすがり付いている気もしますが、窓の汚れに夢中で思考の線はどこかに行ってしまいます 毒は毒で制する じゃあもう価値ある砂場を、滑り台にでもしてしまえば良いのでしょうかね いやいや、出来るだけお洒落で高いやつ そこの黄緑色のイボイノシシも似たようなことを言っていますよ まあでも、ほらここは一旦落ち着いて 深呼吸 息を吸って、息を吐いて いやいや、それはむしろ過呼吸では 今日は久しぶりの精進料理だそうですので、よろしくご飯を食べましょう 食べたら眠くなってきましたか まさか、夾竹桃を食べてしまったのでは いやまさか、そんなことは でもね、僕も眠いのですよ 食べていないのに 決して、口にしていないのに
赤い都市での眠り ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 2157.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 10
作成日時 2019-10-22
コメント日時 2019-10-27
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 10 | 10 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 10 | 10 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 10 | 10 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 10 | 10 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
比喩で固められた詩とお見受けしたのですが、それが妙に生々しく感じました。つかめそうでつかめない感触のある作品でしたので、他の方のコメントも読んでみたい気もします。
0ふじりゅう様 比喩を多用しながらも、どこか現実感を持たせたいと思いながら作成しました。 貴重なコメントありがとうございます。
0yamabito様 コメントありがとうございます。 毒をキーワードとしつつも、後半は、上手くまとめることが出来なかったと思う面があります。 精進します。ありがとうございます。
0こんにちは 毎年、なぜか水仙と ニラを間違えて食して ニュースになる方がおられますよね。 家庭菜園の恐怖です。個人的には 人間って他の生き物よりは、毒を喰らう種の生き物だと思ってます。 たまたまテレビをつけてたら 芭蕉がこんなモノをのこしているようです。 あら何ともなや きのふは過ぎて ふくと汁 この句の意味は、前の日に 毒のあることで有名な生き物であるフグを食べたので、逝っちゃうかもと思ったが、なんともないやんか。(るるりらの意訳です。(笑)) この詩の結末も たぶん 芭蕉のように けろっと朝になると目が覚めるのでしようね。人間て変な生き物ですよねえ。毒に対しての憧れが ほんとうのほんとうには人間にはあると思うんですよお。だから そこんところを 詩で責めるのは、アリです。 夾竹桃以外のモチーフを探してみられてはいかがでしようか?夾竹桃を食べるのは なかなか難しいですよ。硬くてごっついから食べれそうな箇所があまりない植物だからです。この木の枝で肉を串刺して焼いたせいで惨事が過去には おきてますが、この木を食べるつもりのなかった惨事でした。 毒についてもうすこし 調べてみてから書くと、もっともっと 楽しめる作品になるのではないかなあと 個人的には感じました。
0るるりら様 コメント誠にありがとうございます。 色々勉強になりました。 夾竹桃以外のモチーフも探してみたいと思います。
0るるりら様 コメント誠にありがとうございます。 色々勉強になりました。 夾竹桃以外のモチーフも探してみたいと思います。
0このサイト、フォロー機能とか無いから、好きな文体の作者さんにはコメント残して自分のページから飛ぶのが楽かな、と思いコメント。文体がいいですね。確実にいいです。イメージしやすい、映像や景色が。ネジ式なんか好きなんですけど、この作品も同様、奇妙な世界に引かれていく感じがたまんないっすね。書き方がいいから、都市、子どもたち、公園、有毒植物、すべて繋がりがあるように思った。 この詩における世界の行く先、都市が眠り、みんなも眠り、ぼく、も眠った後の世界を想像したいんだけど、ちょっとそこは見えて来ないな。語り手以外の心情なんかが情報としてもう少し入ってきたら、それも見えてくる気がします。 夾竹桃GETしたらちょっとかじってみたいな。どんな感じなんやろな。死ぬんやろか。毒ってあんまり経験したことないけど、(少しはあるよ)、それがモチーフで、ちょっと幻想的だから、なんていうか、俺は、この詩には味わいがあるし、ゆえにもっと味わいたい、あわよくば、その毒をも、って感じてます。
0舜舜様 文体、書き方を評価して頂き嬉しい限りです。恐縮です。 ネジ式は本当に面白いですよね。 はじめて読んだとき、なるほど目医者ばかりか‥うん‥いや目医者ばかりって‥(笑)とニヤニヤしたことを今でも覚えています。 語り手以外の心情についてもご指摘ありがとうございます。考えてみたいと思います。 確かに、実際夾竹桃をかじったらどんな感じなんでしょうかね。 コメントありがとうございました。
0