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夜間飛行
夜間飛行 翼は折れ 星へ旅立つ列車は遠のき 見えず 地球儀を抱えたまま 僕は君の面影 探すだけだよ 暗い雲 降り出した雨は 涙さえ濁す 心さえ枯れ果てて 立ち尽くす モノクロの瞳 鳥は翼はためかせて 僕を置き去りにして 舞い落ちた羽根だけが 僕の掌に残る 夜間飛行 揺れる光 行き先告げず 僕は旅立つだけさ 恋心 置き忘れて やがて僕は 夢の虜となるよ 北極星 傾きかけて 僕の視線は 虚ろに未来を見つめて 十字路で 星を仰ぎ そこで 僕は 蝶になり 羽ばたいていくよ 懐中時計 手にしたままで 思い出 ずっと 仕舞いこんでた 母親の名残さえ無くして 今は自由 切なくとも 今を生きる 一瞬の 景色さえ 目に焼き付けたまま それだから 僕は 刹那から 抜け出せないでいるのだろう 横断路 空を飛んで ロマンを求め もう一度 殻の中へと 静けさに 胸を打たれ やがて 僕は 孵化する燕になるよ 内面世界 暗く沈み だけど 奥深く 花咲く場所へと連れ出す コンパスで 描き切った 地球に もう 未練はなくて涙 宇宙の片隅で 瞑想 地球の真ん中で 浄化 宇宙の破片で 傷ついて 地球の林檎 狂おしく 宇宙の最果てで 星は滅し 地球の中央で 人は倒れ また繰り返していく輪廻 もう一度だけ許されるなら 僕はもう一度 麗しい世界へ
夜間飛行 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 863.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-06-18
コメント日時 2017-07-02
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
こんにちは。ステレオタイプ、というハンドルネームは、「夜間飛行」や「夢の虜」といった、カッコイイ決め詞をあえて多用する文体に対して、自ら付けられた名前でしょうか。 体言止めの多様と、息継ぎの速度でつないでいく詩行、呼びかけの文体。 歌詞を強く想起させます。 歌詞の持つ強さを、黙読を主体とした詩の世界に呼び込みたい、という想いを持っているので、歌詞的な文体であることそのものは個性であると考えていますが、読まれる詩、でもある、ということを考える時、もったいないなあ、と思う所が何点かありました。 たとえば、〈涙さえ濁す/心さえ枯れ果てて〉というような部分。 歌として聞くときは、さえ、の連呼が感情を盛り上げていく効果があるかもしれませんが、読むときは・・・近い位置に並んでいるので、かえって感興を削がれてしまうような気がしました。雨が涙を濁してしまう。体は芯まで濡れそぼっていくのに(心まで冷えていくのに)逆に心は潤されることなく、枯れ果てている・・・モノクロの瞳、これは、モノクロ写真のように、心に移る映像が色を失ってしまった、そんな喪失感を表したかったのか、あるいは、語感のカッコよさ(スタイリッシュな感じ?)から選択された言葉、なのか・・・ 逆に、〈鳥は翼はためかせて 僕を置き去りにして〉こうした部分は、脚韻的な効果、余韻が、聴いた場合でも読んだ場合でも残るような気がします。 ~さえ、という限定の言葉の持つ強さが、近い感覚で連なる場合の効果は、いわば濃い色を加筆していく印象。 ~て~て、という、まだつながる予感を残しながら省略する効果は、水彩のぼかしやにじみの効果、といえばよいでしょうか。 僕の翼は折れてしまって、飛び立てない、それなのに君だけは(僕の手のひらに抜け落ちた羽だけを残して)飛び去ってしまった、という冒頭三連の抒情が、持続されないまま今度は僕は蝶になって飛び立つ、と四連目で切り替わっている。〈夜間飛行〉という言葉が目印のように置かれているので、三連と四連との間に、作者の中では切り替わるタイミングがあるのでしょう。もう一行あけるなどすると、見た目にメリハリがつくと思います。 そこから、今度は〈懐中時計〉また、詩情を喚起する言葉を冒頭に置いた連に飛ぶのですね・・・ここは二行アケになっているので、作者の中では区切りがあるのだろうと思います。蝶になる、というイメージが、燕になる、と変容していく。イメージの流れの変化の面白さに惹かれますが、その分、一つの感情を深めていく、その方向性が背後に隠れてしまうような気もします。 一気に宇宙まで飛ぶ詩想も、ダイナミックだけれども、作者一人で飛び立ってしまった、というような印象もあり・・・気持ちを、もう少し丁寧に追っていく方が、読者と並走する作品になるのではないか、と思いました。
0まりもさん。 コメントありがとうございます。一つ一つの指摘がとても参考になりました。「さえ」の連呼は僕の気づかなかったミスです。この詩は僕の心のケアのために書いた詩でもあるので、思う所数多くあったと思います。この詩については「そっとしておいてください」という部分も少しあり笑 物足りなくもあったでしょう。筆者の癒しのため、であったととらえていただけると少し助かります。読者と並走する詩。気をつけて書いてみますね。
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