手取り15万 - B-REVIEW
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手取り15万    

雫ひとつ 落ちずに 伸びて 細くなり 事切れる マクロで観測すれば電球が切れかけている台所の一風景など取りざたされるものではない 籠った湿気がむしろ安堵をもたらす 着古した下着は毛玉ともつかぬ物体を表面にまとっていていてそれが肌へ絶妙な刺激を与えている 人工の葉の間から差し込んだ不確かな光の 熱がフローリングを部分的に温めて 手を乗せれば遥かな故郷を思い出す


手取り15万 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 9
P V 数 : 2299.2
お気に入り数: 1
投票数   : 0
ポイント数 : 91

作成日時 2019-10-02
コメント日時 2019-10-06
#テキスト
項目全期間(2025/04/04現在)投稿後10日間
叙情性3535
前衛性107
可読性22
エンタメ1010
技巧1919
音韻10
構成1414
総合ポイント9187
 平均値  中央値 
叙情性4.41
前衛性1.30
可読性0.30
 エンタメ1.30
技巧2.40.5
音韻0.10
構成1.80
総合11.44
閲覧指数:2299.2
2025/04/04 18時55分43秒現在
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    作品に書かれた推薦文

手取り15万 コメントセクション

コメント数(9)
渡辺八畳
(2019-10-02)

「今日の八畳詩」といって、連日のように詩を書いてTwitterに投稿しています。 「手取り15万」は9月24日の作品です(https://twitter.com/yoinoyoi/status/1176492854379606016)。 その日のトレンドが「手取り15万」でした。 ぜひTwitterでハッシュタグ「#今日の八畳詩」で検索してほかのものも読んでみてください。

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Um Fantasma
(2019-10-02)

みんながなにも言わずにポイントだけいれてる。これは不健康なことだと思う。たぶん前衛的なんだろう。たぶん現代詩的なんだろう。と思った。読めない。

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渡辺八畳
(2019-10-03)

Um Fantasmaさん 前衛、というかシュルレアリスムですね。この詩にて何を伝えたいのかというメッセージは全く示されていないので、コメントもつきにくいのかなと考えています。 私の詩は多くの場合において描写主義なんですよ。描かれている映像そのものを楽しんでもらう。 あと、今作については詩作の技術面も意識しましてね、そこらへんも見てもらえたら嬉しいです。

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ほば
(2019-10-03)

手取り15万、と読めばやはり給料だと思うがそれが高いのか安いのか、どんな仕事内容とか考えないとわからない。まぁ、月給だと一般的に高給とは言わないでしょうが。 >雫ひとつ >落ちずに >伸びて >細くなり >事切れる 薄給(それだけじゃなかろうが)に泣くに泣けない、涙も出ず感情が弛緩して伸び切って次第に心が死んでいくような印象を受けました。その後の描写はマクロではない、個人的な安堵や絶妙な刺激。そこに数では表せない一人の人がいる。ふとした感覚のなかに故郷を観るのは誰しもあるものですね。タイトルといい言葉の使い方に面白さを感じました。 冒頭の引用部やタイトルから読み手のイメージを如何に引き出すかよく考えられていると思います。

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渡辺八畳
(2019-10-04)

帆場さん ツイッターでは都内じゃ15万じゃ生活できないという文脈でトレンドになってたように記憶しています。 ツイッターのトレンドから詩を書くことのメリットは、自分の脳内辞書とは関係なく言葉を選べる点です。結局人間一人がカバーできる領域なんぞたかが知れていますから、積極的に外部のものを活用していくに限ります。私が二次創作詩を推奨しているのもだいたい同じ理由からです。

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千才森 万葉
千才森 万葉
(2019-10-05)

 お邪魔します。  ん~、そうですか、感想は付きにくいですか。  わたしは凄く好きなんですよ、この作品。渡辺さんの作品は、何作か読ませて貰いましたが、一番肌に合いましたね。他のが難解すぎるというのもあるのですけども。  シュルレアリスムは詳しくないですけども、わたしは俳句なんかで感じるわびさびの雰囲気を覚えました。何を書くか、何を描写するか、それらを選び出すセンスで勝負する作品かなと。どれだけ読者を世界観へと没入させられるかが肝になるんでしょう。  文章の硬さから男性だろうなと推測できて、台所という単語が独り暮らしを連想させます。切れかけた電球、籠もった湿気、毛玉もどきが生えている着古した下着、人工の観葉植物、冷たいフローリング。これらを意味する言葉から、死を覚悟するほどではないものの、ギリギリで余裕を生み出せない生活ぶりがよく伝わってきます。そして、全部の言葉が冷たさを感じさせるんですよね。唯一温かみのあるものが下着だけというやるせなさ。  わたしが上手いなと思ったのが二連目。  切れるほど灯し続けた電球、安堵を覚えるほどの湿気への馴染み、毛玉もどきが付いてしまうぐらい洗濯を繰り返した下着。直接書かれていませんけども、時間の長さを感じさせてくれます。文章以上の年月を読んでいる気分になれますね。  たしかに、こんな暮らしをしていれば、切れかかった電球から落ちてきた弱々しい光にさえ、温かみを感じてしまう夜を過ごすことになりそうです。数百円の木漏れ日。  うん、いいですね。独り暮らしをしていた頃を思いだします。  最初の5行は、切れかかった電球を描写した物だと読みました。確かに、電球の明かりはとろっとしてるな~と。伸びて細くなる、これは良くわかりました。そう感じられるのは、対比対象のLEDの存在が大きいですね。さばさばした終わり方をするLEDがあってこそ、電球の容姿を見直すことができる。蛍光灯は、力強い感じがしますし、細く伸びるってイメージじゃ無いですからね。  電球そのものがそろそろ無くなりLEDに代わりそう。あのぼんやりした明かりが消えてしまうのは残念ですけど、時代の流れには逆らえないですね。  では、気になった点をいくつか。  5行目、事切れるという言葉を使ってしまうと、そこで終わってしまいますから、この一行は外して、細くなりで終わっても良かったんじゃ無いかなって思いました。手取り十五万の人も電球も、もう少し頑張れそうですからね。最初から死を連想させるのはもったいない。  肌への絶妙な刺激という表現が、丸まった繊維と上手く繋がらなかったですね。もう少し、柔らかさを含んだ表現の方がしっくりくるかもしれません。  最後、故郷で締めたのがちょっと安易かなと。このテーマであれば、恐らく故郷と絡める人も多いと思われますし、個性が出にくいかも。手取り十五万の人の過去を連想させる場所を持ってきた方が良かったかなーと。もっとも、狙いすぎると滑って台無しになるでしょうから、難しいかもしれませんけど。  手取り十五万的な感覚の共有。難しいだろうか。

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千才森 万葉
千才森 万葉
(2019-10-05)

 あ!しまった。アドバイス募集タグが付いてなかったですね。  ごめんなさい、調子に乗って色々書いてしまいました。  申し訳ないです。

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渡辺八畳
(2019-10-06)

沙一さん まさにそうなんですよ! 題名ってのはそれだけで詩の価値を上げも下げもする重要な要素でして。詩文と独立した要素だからこそ、詩文の文脈から自由な位置にて相乗効果を狙える。 また、題名が功を奏して読者を得たり、または失ってしまったりすることもあります。たとえば『手取り15万のオレとヤバイ色した肉』って題名の小説があったら、内容をぜんぜん知らなくても手に取ってしまう人が出てくるはず。逆に『部屋』って題名の小説を、選考情報がそれしかない状態で手に取る人はかなり少ないでしょう。 詩文の一フレーズを題名にしている詩って、ビーレビでも多いじゃないですか。それでも上手いこといってる場合はありますが、そうじゃない場合も多い。さらに言えば一行目をそのまま題名にしているのもあるじゃないですか。あれはあまりよろしくない。読者にしてみれば同じ表現が続いているわけでして。題名は第0行目としてしっかりと考えるべきなのです。

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渡辺八畳
(2019-10-06)

千才森さん いやいやいや大丈夫ですよ。タグはあくまで目安なので。無いからアドバイスを書いちゃいけないってわけではない。ついている作品には積極的に書いていった方がよいでしょうが。 5行目はあえてぶつっと切っています。 というのは、この詩は改行によるリズムを非常に意識していまして。1連目は非常に短く切っています。そうやって淡々と描写し、事切れさせて小休止。その後はジェットコースターのよう長い行をバーッと。んで、しっとりとした締めとして適度な長さの行を配置。ジェットコースターで一番はじめの落下前にある間、あれを詩でも設けたかったんですよね。だから、2連目と3連目の間は空行1つなのに対し1連目と2連目ではたっぷり2行分とっている。 >肌への絶妙な刺激 はそうすね、実は結構悩んだところでして。最適解ではなかったかもなと作者でも感じていました。 故郷での締め、はこれも詩のリズムなんですよね。ただこれは音韻のリズムではなく映像のリズム。 1連目ですが、これは蛇口から垂れる雫をイメージしていました。なのでものすごく接写です。画面いっぱいに蛇口。ものすごくミクロな視点。 それが2連目では一気にカメラが引いて部屋を俯瞰させる。マクロの視点ですね。 3連目は詩中主体の視点となります。2連目よりは狭い視点ですが、1連目よりは広い。そこで示される「遥かな故郷」は脳内のイメージであるゆえに、実体をもたないながらも物理的な制約から逃れ究極的に広大なものとなります。実際の何々県ではなく「遥かな」位置にある故郷であるため概念寄りの存在なのですよ。唱歌の「故郷」みたいなもの。年寄りでも実際に山で兎を追ったことがある人なんてそうそういないのに、多くの人々があれを聞いて自分の出身地を思い浮かべるそうですよ。

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