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悲しみの祈り
灰色のカーテンで 閉ざされた部屋で 不安を見つめる オレンジ色の太陽が 空を青色に見せる 希望とはつかみ取るものか だから 子どもの頃みたいに振り返ると あらゆる物事が怖くはない 悪戯と悪意は呪うことができない 共有したいと思うのは良いことだ 苦しい中に見つけた小さな光 教えてあげよう あなたも教えて この世が閉じようとも 色んな人の笑顔と 目の奥の光が 終わらないと告げる 永遠のように七色に輝く海よ 優しく崩れる波頭よ お前はずいぶん先に産まれた 一体何のために人が人を否定するのか 見える姿を一体なぜ苦しみの中に解決するのか それは怒りの使い方であり 見捨てられるという恐怖でもある 夜が来て 私は産まれて生きたことを思い返す 木もいつかは倒れることを 手の中に隠した光が示すとおり 悲しみの中へ溶けるように祈り ひとつずつの言葉で言う 死んでしまわないで 自分だけの楽しみなんて楽しくなかった 私はそのように思うけれども それはとても難しい 死に場所を探さない どこで死んだって良い 言葉は生者のものであり 死者の伝言は死の中にではなく生の中に向けられている
悲しみの祈り ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1427.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 3
作成日時 2019-09-17
コメント日時 2019-09-25
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 3 | 3 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 3 | 3 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
やや、ややですが、突き抜け感が足りないかなあと思いました。希望の光が薄いかなあと。黒髪さんの作品って技巧的でいきながらも、本質は感情任せなところってあると三浦は思っていて。で、なかなかその感情任せなところって私が知る限りでは黒髪作品全体として出難い。ただ、それがある時の作品ってめっちゃカタルシスあるんですよね。私の勝手なあれなんですが。ぜひぜひ、次回作期待してます。
0み う らさん コメントありがとうございます。 その通りですよ。僕の詩は、そんな風に読まれ、楽しまれることができるものです。 なにしろ、感情に任せるという風にしか、意味を作れないのでしょうね。 だから、もっといろんな輝きを持つ詩や、描写がしてある詩などを、僕にない、足りないものとして、 感じるものです。B-reviewでは、そんな作品を見て、感じてみることで、鮮やかに自分の中に、 たくさんなものを得ることができます。体験としてもいいものですね。 技巧と感情ということに尽きてしまう僕のいままでの詩以上に、もっといろんな形のものができるようにしたいです。 三浦さんがカタルシスという点を提示して教えてくださったことに、納得し、嬉しく思いました。 まさにその通りであると、自分の長所短所が分かった気がしました。期待にもお応えして見せたいと 思います。
0この作品の言葉が持つ含蓄を前にしては技術的なことを云々するのはすべて無駄なものに思える(もちろん無駄な訳はないのだが、そんなふうにいってしまいたくなる。)言い方を変えれば、技術に頼って書かれていない点に非常に好感を覚える。そして、そうした含蓄のある言葉にアフォリズムやエピグラムといった気取った名前をつけてしまうのも憚れるほど、言葉ひとつひとつが真摯で誠実だ。そのような言葉が丁寧に、謙虚に、そしてささやかにそこに置かれる様が非常に美しいし、やはりひとつひとつの言葉に、生きることの重みが染み込んでいるのを感じる。結局、何年も大切に自分のそばに置いておきたい、何度も読み返したい、と思えるような作品というのはこういう作者の作品なのではないかと真剣に思っている。 (作品単体としての完成度を論じてはいるのではない。私は主に、作者が作品に向き合うときの姿勢に非常に揺さぶられるものを感じているのだ)
0survofさん コメントありがとうございます。 技術だけを使うことは、楽しい場合もありますし、欠けてはいけないものであるということもありますが、 技術だけの詩を書くことは、僕にはまずできないと思います。 「言葉が ささやかに置かれている」というようなことは、聞いて意外でした。そして、それは とても褒めていただいているということです。そのような印象を教えてくださると、とても 嬉しいことだなとしみじみと思います。「生きることの重み」と言っていただけたのも、 なかなか苦しみ以外に何もないように思ってしまう自分の人生の一部分(と思える主観的な気持ち)を読み返すために素晴らしい とっかかりになって、そのことも嬉しいです。また、感じとして考えた場合に、読み返したい と、思って、言ってくださっているという評価で全体に対して心をおいてくださったようで、 そのことからも、自信をつけることができます。
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