七色の空間 - B-REVIEW
新規登録
ログイン
PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



作品を
別枠表示

七色の空間    

はるか昔の         虚数時間がながれていたころ すべては逆に動き      手をはなすとボールは山を登り 空間は七色の虹のようにみえていた (うまれる前の記憶が     虹色のなかでよみがえる)    やがて小さなあわのような  ゆらぎの玉ができ しみだすように       この世界にとびだした (いま わたしはうまれた) この空間は透明で      実時間がながれている そうだった         すべてが逆だったのだ  まるでプリズムを通過する  ひかりが逆にすすむように 空間は透明になっている やがて巨大なエネルギーにより  わたしは急激に膨張してゆく ビッグバンがはじまり      どんどん大きくなった 未知の物質ダークマターが    その重力で物質を集め すべての星や銀河を作ってゆく   未知のダークエネルギーは    その反重力で 膨張を加速させる あのなつかしい故郷の      うつくしい七色の空間は はるか彼方に消えてしまった いったいどこまでわたしは    ひろがってゆくのだろう 神のみぞ知る          138億年をこえてまで


七色の空間 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 6
P V 数 : 1675.7
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 18

作成日時 2019-09-04
コメント日時 2019-09-06
#テキスト
項目全期間(2025/04/13現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性99
可読性00
エンタメ00
技巧99
音韻00
構成00
総合ポイント1818
 平均値  中央値 
叙情性00
前衛性99
可読性00
 エンタメ00
技巧99
音韻00
構成00
総合1818
閲覧指数:1675.7
2025/04/13 04時51分10秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。

    作品に書かれた推薦文

七色の空間 コメントセクション

コメント数(6)
三浦果実
(2019-09-04)

時間の概念が無い世界観を時間の存在を語ることによって表現されていて、すげえなあって一読して思いました。前衛性に9点技巧に9点入れました。

0
stereotype2085
(2019-09-04)

僕が以前持ち得ていた価値観を、再度見せていただいた気がして嬉しい限りです。こういう作品も僕は書いてみたかったのかもしれません。しかし僕自身は宇宙創成や神をつなげたくないとの思いがあったのか書きませんでした。しかしこの作品のスケール感は特筆すべきものだと思います。

0
st
(2019-09-05)

み う ら様 お読み下さりありがとうございます。 宇宙の始まりから現在までを、現代の科学で知られている仮説を もとに、詩にしてみました。 >時間の概念が無い世界観を時間の存在を語ることによって表現 ありがとうございます。宇宙の始まる前の世界は謎ですが、虚数 時間が実際に存在しているとして考えてみると、こんなものにな るのではないかと、私は思います。すべてが逆に動く七色の空間 ----それは宇宙の故郷です。 虚数時間は、ホーキング博士の宇宙の始まりについての、無境界仮説 のなかで、量子論の波動方程式に道具として使われたものです。現在 は、道具として使われた虚数時間が実際に存在していると、博士も思 っているようです。 宇宙には何があるのか・・・・ 実は、“見える物質”は宇宙のわずか4%を占めているにすぎません。 残り96%を占めるものはいったい何か。それが 「ダークマター23%」 と「ダークエネルギー73%」です。 stereotype2085様 お読み下さりありがとうございます。 >以前持ち得ていた価値観を、再度見せていただいた 宇宙の始まりについては、いろいろな仮説がありますが、私と同じ 仮説をお好みのようですね。こういう詩は、宇宙に興味を持つ人で ないと、その内容が理解できないという面がありますが、挑戦して みました。stereotype2085様も、ぜひとも一度挑戦してみて下さい。 楽しみにしています。

0
藤 一紀
(2019-09-05)

こんにちは。このような作品を読むと、谷川俊太郎の『二百億光年の孤独』とか『芝生』とかを思い浮かべてしまって、つい比較してしまいそうになるのですが。それはともかく詩作品として読むと、問いかけを投げっぱなしにしているところに着地点のなさ、作中の言葉で言うと、どこまでも《ひろがってゆく》感じが残ります。

0
st
(2019-09-06)

藤 一紀様 お読み下さりありがとうございます。 谷川俊太郎の『二百億光年の孤独』は、検索しましたがありませんでした。 『二十億光年の孤独』 のことでしょうか。作品は、谷川氏によれば1950年 5月1日に執筆され、二十億光年という距離は、当時の谷川氏の知識の範囲内 にある宇宙の直径を意味しているらしいですね。この詩のなかで >宇宙はどんどん膨らんでゆく >それ故みんなは不安である という部分が、私の詩の >いったいどこまでわたしは    ひろがってゆくのだろう という、わたし(宇宙)でさえわからない、その不安と同じもの になっていますね。この答えは、現代の科学でも解っていませ ん。そこで、この詩の着地点として、神を登場させています。 >神のみぞ知る この部分です。 ホーキング博士は神の存在を否定しており、そ の場合は、宇宙創成に着地点はないということになります。 谷川俊太郎の『芝生』と、私の詩との関連はないと思います。

0
藤 一紀
(2019-09-06)

おはようございます。単位を間違えていました。訂正ありがとうございます。 というか、私、完ッ璧に誤読していましたよ。いや、申し訳ないです。いま、返信コメントしていて、ん?と思いつつ読み返したら、こりゃもうあからさまに誤読じゃないですか笑(笑ってはいけないのですが) 宇宙のなかに存在している(ひとりの人間としての)「私」じゃなくて、宇宙自体を主体に設定していたんですね。ありゃー、これはとっても面白いじゃないですか。 これはもう、前のコメントは全無視してください。あー、返信がなかったら誤読しっぱなしだったと思うと、あぶない、あぶない。 とんだご愛嬌と思ってくれれば救われます。失礼しましたぁ! 

0

B-REVIEWに参加しよう!

新規登録
ログイン

作品をSNSで紹介しよう→

投稿作品数: 1