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梅雨
梅雨 なぜ、梅と雨なのか 梅熟す季節だからという説がある 梅といえば梅干し 梅干しは暑さや日頃の疲れをのりきるために 必要な成分で出来ている ありがたい食物である と 思っただけでつばがじわっと沸いて出る ただ酸っぱいからではない レモンでつばは沸き出ない 梅干しの途方もない旨味の記憶が 例え食したことがなくとも 遠い祖先の記憶が瞬時に立ち上がって つばが沸き出る かたくあおい身から 天日にさらされ 手塩にかけて時間をかけて じっくりじっくり育てられて やっと 酸いも甘いも身についたものに なれる やわらかな身の中に 固く守られた実がある 実まで味わいたいと思われる 身にならなければ吐き出されてしまう 早く熟すように 無理やりを押し込められたら 内側まで酸い甘い到達せぬまま 未熟のまま終わってしまう 数の割には値段が安い ハリボテの酸っぱさはすぐに 忘れられる 旨味のあるものはたった一度でも おぼえられる、追いたくなる そんな梅干しに私はなりたい あれ?
梅雨 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1020.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-06-01
コメント日時 2017-06-21
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
うおのめの方でも活躍されてた夏生さん、でしょうか? 夏生さんの詩は、「そうなんだ!」と、得心させられる力を秘めていらっしゃると思います。 梅一粒に生き方をみる。 雨音を聞きながら、改めて梅干を口に含んで、人生を味わってみたくなりました。
0私も、丁寧にゆっくりと自分を育ててゆくと言う事について、考えさせられました。 夏生さん、ありがとうございます。
0梅雨は元は黴雨、カビる雨の季節と書いていたのを流石に黴はってことで同音の梅に中国の皇帝が変えたそうです。ウンチク。
0ユーカラさま コメントくださり、ありがとうございます! 拙作を深くお読みくださいまして、ありがとうございます。うおのめでお世話になっておりました、夏生でございます。日々忙しくなり、離れておりました。b-reviewの運営の理念や目的に惹かれ、投稿させて頂いております。改めまして、よろしくお願い致します。 朝顔さま コメントくださり、ありがとうございます! 今はなんでもすぐに結果、すぐに答え、と急かされているように感じまして。じっくり育てる、じっくり待つことも大事では、と思いまして。大好きな梅干しを使って書いてみました。御丁寧にお読みくださり、ありがとうございます。 花緒さま コメントくださり、ありがとうございます!ツイッタ―でもアップくださり、とてもうれしく思いました。読みやすい、面白い、とのご感想、大きな励みになりました。梅干しの酸味を感じて頂けたこともうれしかったです。 祝儀敷さま コメントくださり、ありがとうございます!梅雨の語源について、お教えくださり、ありがとうございます。いろいろな説があるようで面白いですね!
0前半部分の、鯱こばったような、理屈っぽさ、その効果をどう見るか・・・ ソウイウモノニ ワタシハ ナリタイ 梅雨、だから、なのか・・・「雨ニモマケズ」を借景として控えている、そのことに、最後に気付かされました。ユーモラスな先輩詩人へのリスペクト・・・ 前半部分、あえての理屈ぽさなのかもしれませんが、なんとなく後半と、しっくり馴染んでいないような・・・。辞書の説明分のように、思い切って素っ気なく論理的に、散文体で書いて、後半の梅干しから喚起されるイメージをつなぐ、そんな構成も面白いかもしれません。 かたくあおい~私はなりたい この部分が、この詩の本体で、その前は序文、のような感じですね。
0おはようございます。体によい詩を ご馳走様でした。 三連目の梅干しの製造過程の部分を読ませていただいて、おもいだしたのは 「うめぼしのうた」という歌です。知り合いに百歳をこえてなくなった お婆さんが、歌っていた曲なのですが、お婆さんが とても福々しく歌っておられたのです。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%86%E3%82%81%E3%81%BC%E3%81%97%E3%81%AE%E3%81%86%E3%81%9F 梅ひとつとっても、そこに様々な思い出がある人と、ない人では こころの広がりが まるで違うのだなあと、思えるような笑顔の歌いっぷりでした。 そんなこんだで この詩も たいへん美味な詩なのですが、ちょっと ちがう気がした点があります。 ≫梅干しの途方もない旨味の記憶が 例え食したことがなくとも 遠い祖先の記憶が瞬時に立ち上がって つばが沸き出る 食べた経験がある人だと、つばがでるんじゃないかと思いました。 食べてなくても 食べた経験が蘇ると、唾が出るのではてな 食べたことがなくても 祖先が梅干しを食べていたら唾はでるのかなあ? そうなんだろうか? 様々な経験が 人を豊かにするんだと 思います。 そういう人に わたしもなりたいです。
0まりも様 コメントくださり、ありがとうございます! 前半と後半が馴染んでいないとのご指摘から、作品の流れ、バランスの難しさを痛感しました。 もう少し、広げて書けたらと。またひとつ学せて頂きました。ありがとうございます。 るるりら様 コメントくださり、ありがとうございます! 「うめぼしのうた」があるのですね、お婆さんが福ふくしいお顔で歌っているとろろ、見てみたいです。 食べたことがなくても~のところは少し強引に書きました。はてな、が浮かんでしまいますよね。もっと的確な表現、言葉を書けるように精進致します。
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