あるいはそれは - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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あるいはそれは    

日、やつれる兆しを見せるからには 青々、茂り始めた冷蔵庫の 台無しになったそれを 蒸したり、 焼いたり、 茹でたり、 チンしてみたりしては、 いけません。 カーテンの色は 黒 だなんて 笑っちゃうでしょう 観葉植物に水を ポトリ、と 入れたいのですが、 観葉植物なんて、ありませんでした 笑っちゃうでしょう カーテンの色は 黒 だなんて 変えちゃいましょうか 日、つかれたふりして見せるからには 青々、茂り始めたプランターの雑草 台無しになったそれは 部屋の隅に寝かしときましょう。 部屋の隅には脱ぎ捨てられた服々が 玄関に据え置いておくなんていかがでしょう だめです玄関は燃えないゴミや燃えるゴミでいっぱいです 困っちゃいましたね もうひと眠り ひと眠り プランターの土が、濡れる 困っちゃいましたね おやすみなさい、またあとで。


あるいはそれは ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 11
P V 数 : 2860.7
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 44

作成日時 2019-08-03
コメント日時 2019-08-13
#テキスト #アドバイス募集
項目全期間(2025/04/10現在)投稿後10日間
叙情性43
前衛性1919
可読性21
エンタメ55
技巧77
音韻55
構成21
総合ポイント4441
 平均値  中央値 
叙情性0.70
前衛性3.23
可読性0.30
 エンタメ0.80
技巧1.20
音韻0.80
構成0.30
総合7.34
閲覧指数:2860.7
2025/04/10 03時50分30秒現在
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    作品に書かれた推薦文

あるいはそれは コメントセクション

コメント数(11)
るる
(2019-08-05)

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るる
(2019-08-06)

コメントを書いたつもりで なにも書かないで送信してしまいました。 失礼しました。個人的には、とても好きな詩です。 自傷気味に笑う感じから 都会でのひとり暮らしを連想しました。 話手は、「笑っちゃうでしょう」とか「困っちゃいましたね」といいながら「おやすみなさい、またあとで。」と言っているのですが、SNSで盛れるだけもって映える写真をつくりこんで載せてしまう人々とは対極にいる人の息遣いが感じられて好きでした。 真っ黒のカーテンの部屋で 電気もつけずに冷蔵庫を開けると 背徳感ただよう元生鮮食料品なんかが、だめ~な感じで 前衛芸術感をかもしだしているような気がして、フフフ。と、なりました。

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ふじりゅう
(2019-08-07)

これは・・・なんだろう 笑 だれかに宛てた手紙のようでもあり、独り言のようでもあり、しかしどこか殺風景な空間を想起させられる作品です。 ごみだらけの玄関、枯らしてしまった青々とした何か、これらが、ただ自堕落な人間として終わらせてくれない深みを与えているのが良い感じです。 思うに左部さんが渾身の力を込めた、スマッシュヒットを狙って作った作品ではなく、ある種実験的に、未開拓地を切り開こうとする作品のようにも思えました。勘違いであればすみません 笑

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左部右人
(2019-08-08)

るるりら 様 『「笑っちゃうでしょう」とか「困っちゃいましたね」といいながら「おやすみなさい、またあとで。」と言っている』箇所に対して『SNSで盛れるだけもって映える写真をつくりこんで載せてしまう人々とは対極にいる人の息遣い』を感じていただけたとのことですが、なるほど。 その感覚は正直、私には分かりかねますが、『SNSで盛れるだけもって映える写真をつくりこんで載せてしまう人々とは対極』という感想はとても嬉しく思います。私にはない感覚ですので、コメント、面白く読ませていただきました。 重ねて、スレ違いで恐縮ですが、るるりら様の「ぬくい ≪令和元年八月版≫ 」のコメ欄に書いた「先入観なしで」、というのは詩を読むことで、書き手である作者の像が浮かんでくる、という意味です。例えば私は三角みづ紀氏やシルヴィア・プラス、ボリス・ヴィアンの詩集を開くとき、詩を先行して作者の像や感覚を自身にトレースして(したつもりになって)読み始めます。書かれた詩が「三角氏の作品である」という先入観を持って読んでしまうのですね。書き手の詩があまりに優れている(=単に好みである)場合、私にとっては作者の像を除いて詩を読むことは難しいのです。端的に言って「ファン」である、ということですね。ちょっときもちのわるい書き方になってしまったかもしれませんが、そういった意味合いになります。 コメント、ありがとうございました。

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左部右人
(2019-08-08)

ふじりゅう 様 「これは・・・なんだろう 笑」 という感想、嬉しく思います。 また、「ある種実験的に、未開拓地を切り開こうとする作品」と思っていただけたようですが、そうかもしれませんね。私事で恐縮ですが、本作は私がB-REVIEW様に投稿した最初の作品「ハロー!」(https://www.breview.org/keijiban/?id=2212)よりも前に書かれた作品になりまして、「あるいはそれは」が自分的にも結構好きな作品だったということもあり、詩作にマジメに励むようになったという経緯があります。 2018年5月に書かれた作品にはなりますが、当時の私はおそらく「渾身の力を込めた、スマッシュヒット」を狙っていたと思います。が、ふじりゅう様はそのように感じられたということで、自身の力量のなさを改めて実感しているとことであります。 次こそは、「渾身の力を込めた、スマッシュヒット」を狙ってみたいものですね。 コメント、ありがとうございました。

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せいろん
(2019-08-12)

的外れかもしれないコメント失礼します! 日常が「疲労」とともに過ぎていく、という印象を受けました。 視覚の煩わしさのようなものも感じました。 前衛性のある作品だと思います! 良かったです!

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黒髪
(2019-08-12)

左部右人さん プランターの存在感が、凄くて、可愛いです。話者が語るようになっているけど、家の中でいろいろと 動く詩で、面白い詩だと思います。永井豪『キッカイくん』みたいに、面白いなあと思いました。 しゃれっ気があるなあと思いました。自由さがいいです。

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暗谷時宗
(2019-08-12)

自虐的な日常感を持っていてもなお、その生活のどこかにゆとりを感じてる。 私は、そう捉えてしまいました。 キチンとしていない生活を悪びれながらもニヒルな笑いを浮かべてる姿が思い浮かびました。 なんとも大人な魅力を感じる詩でした。

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左部右人
(2019-08-13)

せいろん 様 >日常が「疲労」とともに過ぎていく という視点は本作にはありませんでしたので、「なるほど、そう読まれる方もいるのだな」と面白く、コメントを読ませていただきました。 また、「良かったです!」というご感想、とても嬉しく思います。 コメント、ありがとうございました。

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左部右人
(2019-08-13)

黒髪 様 「可愛い」というご感想、とても嬉しく思います。余談ですが、私、日本の車ですとハスラーとかココアみたいな「可愛い」デザインの車が好きなんです。私が「可愛い」と視覚的に感じるものを、文章で表現出来ないかな、と思ったこともありました。その「可愛」さをユーモアに落としこむ、というイメージを持って書かれたのが本作になります。ですので、「可愛い」というご感想は、とても嬉しいです。 コメント、ありがとうございました。

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左部右人
(2019-08-13)

暗谷時宗 様 主体の持つ「ゆとり」というのは、時として「滑稽さ」に変換できるのではないかと考えます。小説の例えで恐縮ですが、最近芥川賞を受賞した今村夏子氏の『こちらあみ子』では、語る主体は爛々とした「ゆとり」を抱いているように見えますがしかし、客体的に見ますと、どうも切迫した状況であるということが読めます。主体と客体の間にあるズレに、「おかしみ」(=ユーモア=ブラックジョーク的な切実さも勿論含まれます)を感じる、という作品です。で、私はそのような「おかしみ」を文学作品に関しては非常に興味深く読んでいまして、また自分もその「おかしみ」を書きたいなぁ、と常々考えております。 ですので、「キチンとしていない生活」と読まれていながらも主体の「ゆとり」を感じていただけたようで、とても嬉しいです。黒髪さんへ向けて書かせていただいた「ユーモア」のことですね。 コメント、ありがとうございました。

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