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シーラカンス
抱きしめても温もりを感じられないガラクタを いつまでも懐で暖めながら トカゲの尻尾の生き様を眺める 海水を啜ってみる 粘土で作ったいのちもどうせ片付けなければならぬ 無造作に敷き詰められたタイルにも血肉を想える だから焦げた靴を履き替えもしないで 何かを食すだけの為に進みはしない シーラカンスを探しに もう少し言葉を貯めていこう 理論じゃない無謀へもう一度行くさ 石を蹴った先の音すら響く車道で 真っ暗闇を作ろうとしまいとオレンジの街灯が やけにセンチメンタルをくすぐりにくる その感情が何も生まないと分かってるように やがて一台の軽自動車が僕へ迫る 平気な顔を崩さずに僕を横切る 僕らが知らないことはいっぱいだよ、例えば彼の表情の その向こうに 何の絶望があるのかとか 睡眠を取るためだけの為には進めない すっからかんの給料袋を 茶化せるシーラカンスに会いに行くだけ 深く沈む為に少しだけ水をかきわけた 言葉を少しだけ貯めて 目を閉じる 何か皮膚に触れる日を願って 浮き上がる体を無理矢理沈めて どんどん締め付けられる体を感じて どんどん視界が遠のく現実を眼差しにして やっと満足感へ指先が揺れた僕は 既に狂っているのかもしれない 何かを食す為だけで進めはしない いただきますの響きが痛切な誰かへ触れたくて 思い切り沈んでいく もしキミに逢えたら なにか ことば なり なん なり かけ たい せめて ほほ えみ ひと つ ほし…
シーラカンス ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1335.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2019-07-23
コメント日時 2019-07-23
項目 | 全期間(2024/11/22現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文