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花譜
1. 湿りのある白い風にしずかに揺れている そのリズムがぼくの歩調とは あまりにすれ違うから どんなに静かに歌っても 気づいてしまうね 2. 空がゆっくりと回転しだす 色の薄い少女が感情を川に流しはじめた 泥まみれの笹船をちょっと 揺らしながら 純粋な祈りとよく似た叫びを ドクドクと流す 不特定多数が懐かしさで苦しみますように、と 3. 2年前の夏 曇り空に吹き上げられ 同化していくビニール袋に ぼくはなぜか 若干のあこがれを覚えつつ まだ残っている冷たいコーヒーの空き缶や 指にはさまれて燃える吸い殻とかを とうとう手離せないでいた 夕方から100%で ぬるい大雨が降るというのに 4. いったいいつまでぼくは 布団から起き上がれないでいる? 古い過去と夢が互い同士を喰らい合って ミルフィーユみたいに (昨日はぬるい雨の中で、ビニール袋をかぶって、ストロングゼロを飲んでいたような、) いや、きっとそうじゃない!でも このぴったりとはまり込んだような (空がゆっくりと回転、…… 懐かしさは何だろう? ……少女、歩調、) 5. ぼくがこんこんと眠る間 小さな橋がかかる川に向かって 少女が何かを歌っていた くるくると回りながら 徐々に輪郭がフェードアウトして 消失のあとに残ったもの それは 安らかなる呼吸のような 花の香りだけであった
花譜 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1830.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 5
作成日時 2019-07-13
コメント日時 2019-07-25
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 5 | 5 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0.5 | 0.5 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0.5 | 0.5 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0.5 | 0.5 |
総合 | 2.5 | 2.5 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
Twitterで拝見したベースの作品とは違った印象を受けまして、かなり推敲したのだなと感じます。 正直、俺の読解力では手に負えなかったっす 笑 なんとなく、脳から湧き出る雑念を詩として持ってきたような、そんな印象を受けました。 3.が凄いいいっすね。なんか理由は分からないんですが、脳汁溢れる詩句が並んでいて、心に残ります。 けど、これをいいなと思えるってのは、なんかオッサン臭くもある気がします 笑 なんか最後あんま関係なくなってしまってすみません。次回作もぜひよろしくです!
0ふじりゅうさん、感想ありがとうございます。 ぼくはこれをなにも考えずに、肩の力を抜きに抜いて、しかも番号をテキトーにふって書きました。つまりこの作品は、リキんで読解するだけ無駄なものなんです。後日ぼくはTwitterにこれを説明した画像を上げましたが、それらはすべて後付けのこじつけでしかありません。 しかし、そういう作品もまた詩であると、最近ぼくは感じています。
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