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あの子
私はずっと嫌だった。あの子でない私が、同い年で、才能があって、芸能人の知り合いが沢山いるあの子が。面識すらないあの子のインスタを指でスクロールすると今まで私がどんなに怠けていたかが分かってしまう。私はいつも後ろめたくなって、あの子の世界を閉じてしまう。 あの子は才能があって芸能人の友達が沢山いるけどそれはあの子が毎日必死に生きて、描いて、描いて描いて手に入れたものなのに、私はあの子を羨み、妬み、嫉む事しかしない。頑張っても無駄とか、就職しなきゃいけないし、とか、あの子は美大だけど私は普通の大学だし、とか、言い訳なんていくらでも浮かんでくる。私はあの子が嫌いだ。あんなに好きなことに真っ直ぐ努力できるあの子が、自身を恥ずかしげもなくインスタで表現できるあの子が、自分を天才と言えるあの子が、180%出し切りましたって言えるあの子が、あの子になりたい、なりたい、嫌い、なりたい、なりたい、 私はあの子ではない私が嫌いだったはずなのにいつのまにか、あの子を嫌っていた。 私は最低で、向上心がない。救いようがない。何がしたいのか、何者になりたいのか答えなど出る気配はない。自分の事さえも他人事で、私が何が失敗すれば私は私から逃げて消えてしまう。私に責任転嫁してそれの繰り返し。私は最悪なのかもしれない。
あの子 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1315.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 168
作成日時 2019-06-01
コメント日時 2019-06-04
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 51 | 51 |
前衛性 | 10 | 10 |
可読性 | 31 | 31 |
エンタメ | 10 | 10 |
技巧 | 21 | 21 |
音韻 | 5 | 5 |
構成 | 40 | 40 |
総合ポイント | 168 | 168 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 25.5 | 25.5 |
前衛性 | 5 | 5 |
可読性 | 15.5 | 15.5 |
エンタメ | 5 | 5 |
技巧 | 10.5 | 10.5 |
音韻 | 2.5 | 2.5 |
構成 | 20 | 20 |
総合 | 84 | 84 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文