明日を迎えるためのカクテルパーティ - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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明日を迎えるためのカクテルパーティ    

今日もまた、終わりを迎えるマンハッタン。 23時はとうに過ぎたこの町を明るく照らす白い街灯。 20以上ある街灯に対抗するのはブルームーン。 夜空の上にぽっかり光って何とも滑稽。 眠りを誘う闇の中、ひとり見上げるグラスホッパー。 駐輪場にとめてある自分の自転車、取りに来た。 目の前を横切るあの電車は、最後から何番目だろうか。 目の前の踏切はあと何回、道をふさぐのだろうか。 あの踏み切りから見えたのは、駅に着いた電車の姿。 長く重い車体を揺らして、駅に止まる。 やがて、電車は動き出す。 動き始めてから、駆けだす自分。 砕け散る体と止まる電車。 ブラッディ・メアリー、0時近くに現れた。 そこまで考えて私は思う。 電車はどのくらい遅れるのだろうか。 私はどのくらい簡単に死ねるのだろうか。 ねえ君はどう思う、サイドカー。   そんなことを考える。 まあ、そんな勇気もないから、閉まる前に横断するけど。 死ぬ勇気のないトム・コリンズ。 死神B-52をどうにか回避。 他より少しだけ高い駐輪場。 自転車は125番。 料金は150円。 やってることは大差ないのにね。   こんな時間に自転車を取りに行けるのは、明日は午後から出勤するから。 いつもより、少しだけ眠ることができる。 愛しのあの人は迎えに来てくれるだろうか。 午前8時のキス・イン・ザ・ダーク。 終わらない夢を期待している自分。 しかし、ミモザの花のように散ってしまう。 それを分かっていながら、期待する自分がいる。 肌をかすめていく冷たいカミカゼ。 ふと右目からこぼれる涙。 エッグノッグに呑まれる心。 何度も願ったセブンスヘブン。 アドニスの止まらない妄想。 まとまらない思考回路。 流れ続ける無限のコード。 要するに私は疲れているのだ。 今日もいろいろあったね。お疲れ様。 おやすみなさい、ホワイトレディ。


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作品データ

コメント数 : 0
P V 数 : 1157.0
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 4

作成日時 2019-05-22
コメント日時 2019-05-22
#テキスト #REIWAビーレビCUP参加作品
項目全期間(2025/04/16現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性11
エンタメ11
技巧00
音韻22
構成00
総合ポイント44
 平均値  中央値 
叙情性00
前衛性00
可読性11
 エンタメ11
技巧00
音韻22
構成00
総合44
閲覧指数:1157.0
2025/04/16 15時01分39秒現在
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