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伽藍・死なない・未来
愛着を持っていたヒトの死を見たことがある。 いつも笑いかけてくれた顔が、そのときは真っ白に硬直していた。 最初は怖いとは思わなかった。なぜだかとても面白かった。 彼は今そこに横たわっているけれど、彼はもうここにはいないのだった。 そこにあるのはただのモノなのだ。興味深い。 あとに遅れて恐怖がやってきた。彼はもうここにはいないのだ。彼はもう僕に笑いかけてはくれないのだった。それは好きなおもちゃの欠損と同じなはずだった。 それなのにその時僕が感じたのは全然違った感情だった。彼という人間が占めていた世界の一部は失われた後の空白を保ち続けていた。そこが埋まることは永遠にないだろうと今でも思う。 そして、今そこに横たわっている彼は、未来の僕なんだ。
伽藍・死なない・未来 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 963.5
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投票数 : 0
ポイント数 : 1
作成日時 2019-04-12
コメント日時 2019-04-12
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 1 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 1 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 1 | 1 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文