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花運ぶ舟
飲んでもよい水なのだろうか 川辺の花は 瑞々しい 夢が夜霧に濡らされて 私に指が生える頃 花を摘むのが 私のしごと 花を摘むのが 私のしごと 舟が渓間をぬって 流れてゆきます 朝の窓辺の 庭に向かって
花運ぶ舟 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 2160.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 26
作成日時 2019-03-27
コメント日時 2019-04-26
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 8 | 8 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 6 | 6 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 5 | 5 |
音韻 | 3 | 3 |
構成 | 4 | 4 |
総合ポイント | 26 | 26 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 2.7 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 2 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1.7 | 0 |
音韻 | 1 | 0 |
構成 | 1.3 | 1 |
総合 | 8.7 | 3 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
タイトルが物凄く好きです。美しいし、胸に響く。古色蒼然とした使い回し、とかもし言われたとしても僕は支持します。内容も本当に密やかに、秘めやかに「私」の謎に迫っているようで良い。何を実際には描いているのかまでは把握しかねますが、読んでいて心地よくなる作品でした。
0読んで下さり、ありがとうございます。励みになります。 何が描かれているのかは、時間を経て、各々ぼんやりと考えてもらえればという意図をもって作りました。 牧歌的な仕上がりになっていればよいと思っています。
0夢が夜霧に濡らされて 私に指が生える頃 この箇所が好きでした。わたしがどう感じたかを書くと 野暮になるのですが 妖精さんを その あの ですね。 感じました。
0るるりらさん コメントありがとうございます。 夜闇の奥深くで、ひっそりと再生される、聖霊的な印象ということでしょうか。 どんな言葉でも反応が返ってくることは、とても嬉しいことです。 ありがとうございます。
0めちゃくちゃ巧いのになぜポイント低いのこれ…………。ちょっと私一人が入れるポイントとしてはやりすぎかもしれませんが底上げということで。 「飲んでもよい水なのだろうか」という、かなり可読性高いフレーズを冒頭に置きつつ、美しさのなかにやわらかな不穏をひと欠片、終わりまで尾を引く波紋を投げかけてるのがまずキマってますね。 >花を摘むのが >私のしごと >花を摘むのが >私のしごと この反復するフレーズ、使い方によっては陳腐で寒くなるはずなのに、また“しごと”を安直に“仕事”にするだけで台無しになるのに、うまく機能しているんですよね。一連めからの二連目の >夢が夜霧に濡らされて >私に指が生える頃 が、“花を摘む”ことを“私のしごと”とする独白に、複雑な色彩と陰影をもたらしていて、それはある種の“いのちのやりとり”にも通じる、生々しいものにも接続しうる気配があります。 最終二連の落としどころも、渓間をぬって朝の窓辺の庭につく舟という、妥当な着地だと思います。 強いて言えば、こういう系統の作品が決して珍しくないのと、詩文の量の少なさや“わかりにくさ”でポイントを落としているのかもしれませんが…………いやいやいや過小評価でしょう。そもそもめちゃくちゃ“可読性”高いし。これは小品ゆえに美しい。野辺に咲く花にも見事なものがあるように。 様々な解釈をしても、ただ言葉の旋律を堪能してもよい、良質な作品だと思うので、いろんな方に読んで欲しいですね。ありがとうございます。
0なゆた創a.k.a.NORANEKOさん コメントを頂いてから時間が経ってしまい、申し訳ないです! すごく丁寧に批評を書いてくださり、恐縮な思いです。 作品から生々しさを感じ取っていただけて、嬉しいです。後味の悪さを残すような作品にしたかったんです。 でも、なゆたさんの仰るように、解りずらいのかもしれません。 読む人というのは、凄いなと思います。なゆたさんの感性の鋭さに、ドキッとさせられました。 読んで下さったことに、改めて感謝を。ありがとうございました。
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