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点子ちゃんだよ
日のあたるところには かならず影がさす 影ばかりのところで 「光あれ」と 云つてはならない。そういうときは しずかに けあなのすべてをひらいて 闇の中を歩いてごらん ほれ ふたつのまなこが あなたをみているだろ やあ 黒猫の点子だよ お嫁入の姉さんのレースのリボンには やわらかいシフォンが 霞かがってかさねてある 羽根よりもかるい花びらでできたブーケは まるまった猫よりも あたたかい無声の詩人だ あかんぼうのように ひとをこえている かなしいできごとから憂いをさしひいた糸で編まれたドレスが 式を指揮しょうとしているが ちよっとだけ まぶたをとじて 黒い猫がまるまるみたいに 真っ暗闇の主のように たったひとつの点になってみてほしい ことばが うまれるまえ じかんも うまれてなかった ちいさなまなこが にぁあと ないたとき じかんが 起きたとおもったら また すぐに寝息をはじめながらも うごきだした たましいの 居所がないなんて泣きたくなったらね また たったひとつ点になってみてほしい そしたら ね にあ いつでも姉さんの心の傍で にやあって鳴いて あげるよ 真っくろ黒猫の点子は 時間とは関係ない場所に いきている
点子ちゃんだよ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1540.3
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2019-01-31
コメント日時 2019-02-04
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
作者より 拙作は、ishimuratoshi58さんの 秘法(第一巻)のうち、心にのこっている部分を一部、使わせていただきました。
0光栄であります。有難うございます。
0最初の連で、影ばかりの世界、そこに光を望む御法度性。新鮮でした。ありえない影だけの世界。でもそうやって言えば、 「光あれ」と 云つてはならない。そういうときは の二行が生きる。自然な展開、滑らかな展開でリーダブルだと思いました。
0黒猫さんが静かにタンゴを踊ってるようであぁ、きれいだなぁ、とただただ感想しか出てきません。 うちの黒猫の文之介も先日から心の傍らにすみはじめたので余計に染み入りました。
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