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永遠の恋人である君に酷いことをしたい ※
永遠の恋人である君に酷いことをしたい とっても酷いことだよ 君の永遠性を奪って堕落させたい とっても酷いことだよ それから僕と薬指を縛り合って 鬱血の痛みを愛と呼びたい とっても酷いことだよ 永遠の恋人である君に酷いことをしたい 君を裏切りたい 純潔を散らして それから君の身を一人だけじゃなくて 二人三人に増やしていきたい とっても酷いことだよ 君を多重人格にしたい あまつさえ僕はそれを受け入れたい とっても酷いことだよ 永遠の恋人である君に酷いことをしたい 非永遠に僕と一緒にいる呪いをかけたい 僕か君かが永遠じゃない いいや永遠なんてない 君はもう永遠の恋人なんかじゃない 僕ら肉体は非永遠だけど 僕ら霊魂は永遠だ 君の霊魂に永遠に僕と一緒にいる呪いをかけたい とっても酷いことだよ そしたら 何度生まれ変わっても 僕と一緒にいる呪いをかけたい とっても酷いことだよ とっても酷いことだよ
永遠の恋人である君に酷いことをしたい ※ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1169.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2019-01-28
コメント日時 2019-01-29
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
ビーレビ杯不参加です。
0拝見しました。 主人公は、自分にとって「永遠」である「恋人」に「とっても」「酷いこと」を「したい」という、パンチのある内容から詩が始まります。 主人公が語る「酷いこと」は作中では8つ挙げられており、 1.永遠性を奪って堕落 2.薬指を縛りあって、鬱血の痛みを愛と呼ぶ 3.裏切る 4.君の身を一人だけじゃなくて、二人三人に増やす 5.多重人格にする 6.非永遠に主人公と一緒にいる呪いをかける 7.君の霊魂に永遠に主人公と一緒にいる呪いをかける 8.何度生まれ変わっても、主人公と一緒にいる呪いをかける (ただし、6.だけは「とっても酷いこと」ではない模様) まず注目すべき点は、これらがすべて「~たい」「~したい」とされている点。つまりすべてが実際に行動したわけではなく、ただの願望であるという点です。 また、主人公の上記の願望にも、前後半で大きな変化があります。2~5まではありていに言えば「狂気」を思わせますが、1と6~8は「恋人」を真に「永遠」という存在にしたいという願望へと変わっていきます。 また、1では「永遠を奪う」→「堕落」という図式が主人公の頭の中にあるようですが、彼は後半は「永遠」についてさらに深く掘り下げて考えています。それは「肉体→非永遠」「霊魂→永遠」というもの。だから主人公は後半「霊魂に」「呪い」をかけたのだ、と考えることができます。 そして、後半の主人公は明確に、恋人と永遠に一緒にいたい、というような願望を抱いていることがわかります。 そうなると問題は前半部分です。前半部の「異常」な願望(後半が異常ではない、というわけではございませんが。)をどう解釈するか。 (私は、この「恋人」は主人公にとって遠い存在(アイドル、であったり、出勤時にいつもすれ違う他人、であったり)で、一目惚れのような状況で自分の狂気じみた愛を止められない、一人の男性。と解釈しました。) 読み解けば読み解くほどに面白い詩に出会えるのは貴重と感じました。個人的には、他の方の感想も見てみたい気もします。
0B-REVIEWに書込みするのは、これが最初になります。はじめまして。 気になる作品で繰返し読んでいました。 初読では一方的な恋慕の表現に戸惑ったのですが、連の締めに「とっても酷いことだよ」と何度も綴られているのが、話者が自分を責めているようにも見えてきました。ふじりゅうさんが指摘されていらっしゃる「~したい」という願望が綴られている所も、思うけれど出来ないでいるもどかしさを表していて、切ない気持ちが伝わってきました。 永遠の恋人とはどんな対象の事を言うのか考えていて、2次元のヒロインとか神話の登場人物などを思い浮かべたのですが、もっと近い存在な気がしていたので、ふじりゅうさんの読解を拝見できてなるほどと思いました。そうなると「堕落させたい」は現実の恋愛対象になってほしい、話者の事を見てほしいという願望に思えてきて、二人三人に分裂っていうのも話者が知っている君だけでなく怒ったり泣いたり体当りな生身を知りたいという願いなのかなと思ったりしました。 「とっても酷いことだよ」と言っているけれど、ホントに酷いのは言わないでやっちゃう事だと思うので、この話者は優しいんじゃないかな。非永遠の今生だけじゃなく、永遠の魂(実際にあるのかは判りませんが)まで一緒にいる呪いへ展開していて、思いがどんどん深まっていく感じがしました。最後の連では、深すぎて悲しいような気持ちになってしまいます。 片思いの甘さと切なさと苦しさを突き詰めたような詩だと思います。
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