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最古の詩人に捧ぐ
拝啓 わたしの祈りが届いていますか あなたは四六時中詩作していると伺いました その心情を少しお分けしてください その雨雲を少しお分けしてください 水を垂らして形をしたインクも面白いものですね 完全な乱数性に身を任せるのも面白いものですね それはあなたに似ている きっとあなたも気づいているはずです 人間は心に あなたの一部を宿している あらゆる人が 俗に作家と呼ばれる人たちはそこに写しているのです 彼らの現実を けれどああどうしてか 道行く人は あなたではなく 星の血液の瘡蓋しか眼中にない あなたはお嘆きになるでしょうか それとももう 受け入れているでしょうか あなたの雨雲を少し下さいませんか あなたの涙滴を少し下さいませんか 最古の詩人であるあなたの作品 ずっとお慕いしておりました 思えば数十億年前から あなたは詩に向かい合った 思えば一万年前から あなたは夜を輝かせ始めた あなたの推敲の歴史は 人類の歴史なのです 何も纏められなかった わたしも人の子ですね 愛しています、わたしの師よ 愛しています…… 言葉を紙と飛ばして、紅が陰ったと思ったら、ああ、 灰色の雲の軍勢。
最古の詩人に捧ぐ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1155.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-12-08
コメント日時 2018-12-11
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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技巧 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
拝見しました。 いい作品です。最古の詩人。それは何十億年前から存在していると。そもそもその時代に人間などいるはずもありませんが(一部の学説を除く)本作では詩人の推敲を生物の歴史(のようなところ)まで飛躍させ、そこに類まれなる敬意を示しています。これがまず面白い。更に面白いのは、最後「灰色の雲の軍勢」で締められる点です。この言葉をぽん、と出されても何も心は動きませんが、本作の最後に持ってくると途端におどろおどろしくなります。何か、恐ろしい感覚です。この点もまた素晴らしい。楽しく読ませて頂きました。
0題名が素敵です。ずっと同じ題名で書けるのではないかと思える題材ですね。
0皆様コメントありがとうございます。もし今後、天気がよろしかったら、最古の詩人の書く詩を見てみていただけると嬉しいです。
0>あなたの推敲の歴史は 人類の歴史なのです ここに果てしないロマンを感じました。筆が進まない時は夜空を眺めてみようと思う。
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