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井戸の底から(私の魂より)
暗い 冷たい水が口の中まで入ってきて 沈むまいと手足をばたつかせる ふいに頭上高く 陽の光で明かるく切り取られたような円の縁で 女の顔がこっちを覗き込んでいる じっと複雑、悲し気な顔をして 助けて、と水を吐きながら叫んでも答えない 去っていく あの円から……昔私をあそこから投げ入れた女が お前は邪魔だと 魂を抜かれても生きていけると 生きていくのに魂を殺さねばならないと 私を殺した私 円が小さくなってゴトンと音がし辺りは完全な暗闇 寒い ここは体が痛くてちぎれそうに冷たい あがき続ける 私は生きてるの 誰か
井戸の底から(私の魂より) ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1241.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-11-22
コメント日時 2018-12-12
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
体感を主体につづられているので、たくさんの読者に心情が伝わる作品だと思いました。 井戸に投げ込んだのも自分自身・・・切実であると同時に、ここで説明が先走っている感もあり・・・ 場面を切り替えて、「地上」で両者が葛藤していた時のシーンを挿入してみるなど、何らかの変化やバリエーションを加えてみるのも良いかもしれません。
0拝見しました。 自殺の表現として、自殺を隠喩としたり、何故自殺に至ったか、を克明に、または詩的に書くパターンはそこそこありますが、自殺そのものを書いたパターンはあまり見かけないように思いますし、新鮮に感じました。 自殺は未遂すらした事がありませんので、どのような心境なのか本作により何となく分かった気もします。 ただ少しワガママを言わせて頂きますと、自殺に至った経緯や心理状態、また死んでいく上での、本作で言うなら後悔、痛恨の思いなどをエグく書き込めたなら、もっと読者の心に迫るものがあったのではなかろうかと思う所ではあります。が、いやしかし良作の部類に入ると思いました。
0つきみかぶり定期
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