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ひきだしにテラリウム
女の嗤う声がする真夜中の三時 この部屋の時計はどれも狂ってる 一年ほど開けたことないカーテン風に揺れ 玄関のドア閉め忘れたことに気づく湿り気 秋の長雨がすべて腐らすって 何かのせいにできたら楽なのかもね 告白、植物を育てられたためしがありません サボテンさえ水をやり過ぎて根腐れる 宣告、顔が腐れているりんごのようでした 飲みなれない酒いっしょうぶん浴びたのだから 告知、じきに信州りんごが一箱届く季節です 煮りんごのための鍋をストーブにかけよ 報告、鍵かけないひきだしの二番目あけました まっくら森のなりそこね広がるそこに 告発、所有してはならないものを得ようとした罪 償ってください神でもないのに 予告、手のひらを見せますそれが合図です
ひきだしにテラリウム ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1082.5
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-11-21
コメント日時 2018-12-01
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
即興ゴルコンダ(仮)2014年10月24日投稿。 お題「ひきだしにテラリウム」はメチターチェリさんより。漫画のタイトルから引いてきたそうです。
0こうだたけみ論が書けずにいて悪いなと思いながらも、こうだたけみさんの投稿作品があるとホッとする。私にとってのこうだたけみ作品の魅力に明るさがある。こうだたけみさんは暗いことを書こうとされて(いそうな)作品であっても明るさだけが残るように工夫されているのだと思う。本作もそう。狂ってることを書き出しているのに「かもね」で終えることによる軽い読後感の与え。ですます調によって漫談な文体にされている二連目。こうだたけみさんはきっと、読み手の受け取りがまず先にある書き手なのだと思う。ご自身が書きたいことより読み手の受け取りを優先させること。こんなコメントをすると、ほぼ気持ち悪いみうら認定をされるだろうが、それほどまでに毎回の投稿を楽しみにしていることを伝えておきたいと思う。最近、私は久しぶりに漫画を読んでいるのだけれども、漫画ほど受け取り側を意識する表現はない。いや、コメディや漫才もあるかもしれない。とにもかくにも、こうだたけみ作品は私にとってはビックコミックスピリッツだ。
0みうらさんコメントありがとうございます。お返事が遅くなってごめんなさい。 コメントがつかないと、私のなんて誰も読んでないんだろうなと思う質なので、コメントいただけてとてもありがたいです。そうか、みうらさんは読んでくれたんだなあ。うれしい。 以前、メザシの詩( https://www.breview.org/keijiban/?id=1489 )のコメント欄でも書いたのですが、私は未来の私のために詩を書いている節があるので、みうらさんのおっしゃるように〈読み手の受け取りを優先させ〉ているかというと、うーん、どうなんですかねえと思ったり。書いている私と読む私を切り離してはいるけれど、結局は、私のために書いているので。 でも、みうらさんがそのように感じてくださることはとてもうれしく思っています。 それと、〈こうだたけみ作品は私にとってはビックコミックスピリッツだ。〉という評価に小躍りしました。漫画って、文芸作品よりもとっつきやすいという点で軽さ(この場合は手軽さ?)があると思うんです。私は、余計な意味やメッセージ性を取っ払って、なんかわかんないけどおもしろいねって言われるような、重くない作品(たとえばシュールなクレイアニメみたいなもの)を書きたいと思っています。なので、軽さを持つ漫画というものに例えてもらえたのはとてもうれしいのです。
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