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ほわいと・ふぁいあー *
5分前 ぐったりと 肉の奥までの深い疲弊 青灰黒の淀んだ空気が あたしをつま先から頭のてっぺんまで覆い尽くして 凡ては過ぎ去ったことのよう 凡ては酷く手遅れで無意味でどうしようもないことのよう 凡ては今日の曇空のよう あたしはやっぱり塵の滓の屑で何処にも手が届かなくて このまま喉をひゅうひゅう鳴らしながら 声も出せず 世界に溺れ死んでいくのだと。 煙草を1本吸いながら 言葉にすればそんなこと。 ぼんやり。 ベッドの上で浅い呼吸を繰り返す 見るとも無く留めたスマホ画面がふっと消える 目を綴じて 真っ黒な瞼の裏を 堪能する とぐろを巻いた白蛇のいめぃじ 体を丸めて世界を睥睨する白い犬のいめぃじ 狂暴で自由な動物達の 白く光るぎざぎざの歯のいめぃじ 降ってくる べっどの上で浅い呼吸を繰り返す あたしの体に降ってくる 心の内奥でなにかが、起きるの ふつふつ で ぷつぷつ 点と点を結ぶいめぃじはえご。 拙い舌をちろりと出し入れて 言葉を攪拌すると こころが攪拌されて。 知ってる 世界はもう手遅れで無意味でどうしようもない。 知ってる 社会が樹々の繁るジャングルのように見えてくる(あっちに居るのは虎、こっちには猿、あそこには猪、そこには嫉妬深い蛇 美しい声で囀る鳥 みんな友達みたいなもん、うそ?) 知ってる そして あたしは自由だ。 知ってる あたしが世界に突き刺すのは この左足の踵であって この右足の踵だ あたしは深く息を吸って 灰色の雲の匂いを吸い込んで 瞼をあげて 勢い良くベッドを飛び降りる ここだって宇宙の1部だ 笑える ね、それって 悪く無いんじゃね?って 思い出す あたしはちょっと笑ってる 怖いよ それで丁度良いんじゃない 灰色の雲も青い空も雨の夜も音も無く降る雪も みんなみんな好きだったことを思い出す 白い火がぷすぷす騒ぎ出すから ね 火に油 注いでよ 虚空に浮かぶ点々を架空の線で辿って いつか 君にも会いたいな たっぷり眠って目が覚めた後みたいに、静寂さえくっきりして鮮やかに見える時 ね、 今だよ ほわいと・ふぁいあ in 屑肉 (壊して。殺して。燃やして。生きちゃうからね。なんてね。遊ぼう)
ほわいと・ふぁいあー * ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1047.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-11-13
コメント日時 2018-11-14
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
凡て すべて ではなく。 凡庸、平凡、凡人、 すべて塗り広げられた平坦さで 平滑な生を送るということ 几帳面に点を打つ、その内側に点を穿つ、 その一歩を踏み出せぬまま 沸き起こる疼きが身を燃やし尽くすのを 夢想しながら果たされない、その、平凡 かつえているのだよ、すべてに、だれもが もらい火ではなく 点火せよ マグネシウムが発火する
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