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下弦の彼岸花、蝉時雨の福音
下弦の彼岸花が太陽を覆う 金貨に粉砂糖が絡みつく、ビーカーに溺れるローズマリー 紫陽花が黙視した朝焼けに太陽は琥珀色の霧雨を零すが、 そこに渇ききった12ダース・キャンディは存在せず 海と花束、『架空のノンフィクション』が曖昧な世界線を無音の旋律で浸して やがて(あるべき)世界は終わらない夕暮れに染まり 鴉たちの台詞は「私の書く字は血のついたナイフだ」のみとなってしまった セカイが血に染まっても蒼き孤独と翡翠色の万華鏡は冷感を保ったまま そのスカートを汚さないままで漂っている 数字が金言と化し、死と詞がカウントダウンを刻むとき 抽象的なObject Bellは彼女の眼球へとすり替わる スクリーンに揺らめく色彩の果と蝉時雨の不協和音 君の手を白日の下へと切り分けるのはそう、眠り人形の手に添えられた牛刀だったから 君はあの日のライ麦畑と祈りが再審を請求するけれど、「9月にリプレイは存在しない」 私が磔に処されたホテル404 ゴルゴダの硝子を愛撫するL/Rの瞳が凝視しているのは―― 灰色に濡れた白昼空と彼岸花か、それとも——
下弦の彼岸花、蝉時雨の福音 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 977.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-11-12
コメント日時 2018-11-20
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
本当に北村さんの作品は、一つ一つのフレーズが洗練されていて、尖っている。またこの情報量に身を委ねれば、相当な心地よさが得られると思う。だが逆に言えばもし北村さんの作品がもっとスリムになったらどうなるかも見てみたい。余白とか空白を用いつつ、時にエッジの効いたフレーズを持ち込む、というような。充分に北村さんの作品は、独自の味が出ているのだから、「削る」という試みをした作品も見てみたいです。
0ステレオさん コメントありがとうございます。 確かに余白や空白を用いた作品は、少なくともネット上には殆ど上げていないし、普段も作る頻度が低いと思います。 その内そうした作品も試しに色々書いてみたいと思います。
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