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泡
上までいけない泡は とどまって しずまって 消えていく 消えてしまえば つまらない自分の顔が 映るだけのものになって 泡のことなど忘れて 気のない透明になって 気のないことに 気をよくして 指先で 世間なんて、と つぶやいて 胸の真ん中が 一回転 見えない石が 飛んできて 泡がまた 騒ぎ出して 我先にと 上を目指しては 消えていく いつの間にか、の 上に座って しずまるまで 待つ 小さな泡が 上へ…
泡 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1036.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 2
作成日時 2018-11-05
コメント日時 2018-11-06
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 2 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 2 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 2 | 2 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
いつもいつも、誠実に自らを見つめて、時には厳しすぎるくらいに、自制して・・・その、倫理的ともいえる精神性が魅力であると同時に、もっと肩の力を抜いて、夏生さん自身に、優しくしてあげて、と伝えたくなりました。 夢を追い、光に照らされることを願い、果たされぬ寂しさをいかに納得して受け止めるか。 誰もが葛藤することを、泡の行く末に託し、未練がわだかまるのを、また、じっと見つめる、冷静さと、寂しさを乗り越えていく強さと・・・ 第一行め、最初から否定の強さで始まっていますが、上りつつある泡、途中で消えてしまった行き先、そこに視点を持っていくのも、ひとつの方法であるかもしれないと思いました。
0「つまらない自分の顔が」という語り手の卑下する気持ちの行き場のない心情は泡の様態に比喩としてある。詩が日常から発して別の日常へ伝わるとき言語がもつ汎用度を高めるものだと思う。別の日常とは他人の営み、或いは自分の別の営みだとも言え自分が別の営みとは、本作に沿って示すとすれば、みじめではない自分の顔がある日常だ。また、別の日常へと伝わる言語とは、本作に沿って示すとすれば、見えない石が飛んでくる様だと言える。しかし別の日常はどうやっても生きれない。その諦めなければならぬ気持ちは泡のようだ。
0まりもさん いつも御丁寧にお読みくださり、ありがとうございます!あたたかいお言葉、もっと力を抜いて、とのお言葉は父からも言われ。私自身は、気ままに感じたこと、表現したいと思ったことを書いていて。ご心配おかけして申し訳なく思いました。 みうらさん 深くお読みくださり、ありがとうございます!作品に沿った形で解釈くださり、とてもうれしく思いました。
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