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三日目の鳥肌 *
髪の毛が、 少なくなったと いわれても、 唇をかむ それだけのことが、 限界でした。 鳥肌が、立ったのです 「 ゆうくんさ 」 なんて呼んでも だれひとり、 心を呼んでは、 いないでしょう 「 くだらない詩ね 」 先生の右腕は、一体どこにいったのですか と、私は聞いたことがあります 「 先生ね、右腕にだけ鳥肌が立ってたの なんどもなんども鳥肌がたってたの、右腕 そしたら不思議よゆうくん、右腕 なくなっちゃったの、わけわかんないね、 ね、ね 」 そういった先生の 左腕に、鳥肌が立った のを、 私は見逃しませんでした。 消えかけてるんだ、 と 毛深い子、 そういわれては 笑われて ナイフをあてた (じょりじょりじょり うまく 剃れません) 胸のぽつぽつ みんな、笑った (おいおいあいつ 胸の毛を 剃ってるぜ) 鳥肌が、立ちました 太ってるんだから そんな恰好 やめなさい。 あなたにだけは、 似合いません。 「 ありがとうございます 」 およそ何年も経ったある日、 尋ねてみたことが、 あります。 「やっぱ太ってんのかな 」 何度目かのため息をはいて、 「 太ってないって、なんどもいったじゃん ふつうだよ 」 少し悲し気に そういい、ました。 惨めな僕は 「ごめん」 と 唇を噛んで 胸の隅っこ で つぶやいた。 十年経って, 私も大人に なりました。 太ってる気がして、 なりません。 鳥肌が立ちますか あの先生の鳥肌が 恋しく、 なりました。
三日目の鳥肌 * ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1326.3
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-11-04
コメント日時 2018-11-07
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
拝見しました。 どことなく、ですが、(私の大好きな詩である)百均氏の作品「屍」を思い出させるような作品でした。 主人公の出生、に対する、世間の冷たい目、を表す作品と感じました。じょり、という擬音が効果的に使われていて脳内に反響します。また鳥肌、という用語も適切なタイミングで差し出される為、詩としてのバランスの良さを感じます。 もう一つ惜しい、と思ったのは、整いすぎている点、でしょうか。バランスがしっかりしているが故に、内容的に主人公の心情を類まれなる圧力を持って伝えるまでには至っていない、そこが惜しいように思いました。とはいえ詩作品としては好きなジャンルであり、楽しく読ませて頂きました。
0ふじりゅう 様 「鳥肌という用語が適切なタイミングで差し出されている」、とても嬉しく思います。 確かに「整いすぎてい」ますね。 どうも、最近はストレートな詩作になりがちです。 コメントをありがとうございました。精進します。
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