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ビニール傘
あなたに会う日は、いつも雨が降っている コンビニで買った安っぽいビニール傘を差して海。 憂うつな涙が傘の頬を伝うのを私は下から見ていて、いつだってそこにいけたらいいのにって思って、傘を、折った。 あなたは雨みたいね、目鼻口、血、声、睫毛、指先、人は体の7割が水だそうです、たくさんの水、たくさんの足、あなたは、いったい、雨なのか、人なのか。 雨だよ、寒さに耐えるだけの、強かな雨だ。凍える洞窟で白をみんなで食べよう。今夜はご馳走だよ(もちろん生きていない) あなたは、人なのか、雨なのか。 人は、雨なのか、あなたなのか。 雨なのか、人は、あなたなのか。 電車の中に傘を忘れてきてしまった。 あの傘は、きっと雨になって、あなたの空に、降り注いでいる。
ビニール傘 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1003.8
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-10-23
コメント日時 2018-10-24
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
物と物が溶けて混じったり入れ替わったり不思議な感覚にとらわれました。小説でも俳句でもなくまさに「詩」というかんじがしました
0拝見しました。 水と人を近似なものとするアイデアが良いと思います。「あの傘」が「雨」になる、「洞窟」で「白」を食べるなど不思議な世界が展開されていますが、「あなたに会う日」なのに憂鬱な主人公の図だけが人間味を感じる所もまた詩としての魅力だと思いました。
0雨の日の白く濁った空に、色々なものが柔らかく溶けていくような感覚を感じました。 読んでいて自然と 頭の中に透明水彩で描かれた絵を思い浮かんできました。
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