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コーヒーを飲もうか。
白色の花と朔月の真夜中に目印を付け、ずっと待っている始まり。 終わりがあるとすればそれが星々でそれから、それから月と太陽の始まりと、終わりの明かりが気がつかないまま、十二の弦を張り替え奏でる他に、生があることを知れない。 誰かが金字塔を打ち立て東京の夕暮れは変わらず再び暗渠の奥へとゆく。 出口にあるはずの朝焼けからひとりだけ、ひとりだけのユキがいる。 しゃがみこむ背中に下着が薄くみえ、前のめりにころぶ。フェンスなんて無用なのに。 もうわかったよと、坂道を下りだし、ライティングが東京タワーを無口にする。出会いの稲荷神社と同じみたいと。 恋ではない。愛というのか、よくわからないそのようなものが手を握り続けている。死ぬ時は一緒にいてくださいと。ぶっきらぼうに。 コーヒーを飲もうか。
コーヒーを飲もうか。 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 2415.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 36
作成日時 2018-10-22
コメント日時 2018-11-09
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 17 | 10 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 2 | 0 |
エンタメ | 2 | 0 |
技巧 | 7 | 0 |
音韻 | 1 | 0 |
構成 | 7 | 0 |
総合ポイント | 36 | 10 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 5.7 | 4 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0.7 | 0 |
エンタメ | 0.7 | 0 |
技巧 | 2.3 | 0 |
音韻 | 0.3 | 0 |
構成 | 2.3 | 0 |
総合 | 12 | 10 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
拝見しました。凄く好きな詩です。 自分としては、恋と死生という二つの概念を結びつけた作品、だと考えました。好きな所は「ひとりだけ、ひとりだけの」です。ここまでひとりだけを強調するということは、逆に言うと今までは一人だけの「ユキ」を見ることはなかったのだろう、ということと、それが自分の前で起こっているという二重の驚きのような感情が見える気がしました。青春のような若々しさも持ちながら、しかし「よくわからない」からは年老いた男が語っているような転換っぷりを見せています。しかしすんなり入り込むようで、深入りすればその技術に驚かされる、とても好きな詩です。
0とても良いです。ユキという女性との関係性を、詩的な物思いによって徐々に描写していく。最後は素朴な情感に戻り、詩的探訪からも抜け出し、「コーヒーを飲もうか。」というとても日常的な描写で読み手も、筆者も現実に帰る。この落ち着き、落としどころ、とても好きです。良作だと思います。
0ふじりゅうさん 一生涯で一番好きになった人、その人は今自分のそばに居て、また少し生きて一生涯で一番好きになった人を考えると、以前一生涯で一番好きだった人でなく、違う人が一生涯で一番好きな人として今自分のそばに居る。中学生の時に一生涯で一番好きだった人を今考えたらそうではなかったことを知って残念な気持ちになる。結婚する時に一生涯で一番好きな人だと思っていたのに、好きと愛してるは違うのかなあと伴侶ですら一生涯で一番好きな人じゃないことになる。そんなバカなことを考えるおじさんにだけはなるな。うん。
0ステレオさん 一生涯で一番好きな人が隣を歩いていたら僕は少しだけ後ろを歩くようにするんだ。一生涯で一番好きな人が少しだけ前を歩いていたら僕は早歩きをしながら前をいくの。一生涯で一番好きな人が少しだけ後ろを歩いていたら僕は振り返って安心する。そして現実に戻ったり夢みがちなセンチなため息をついている。大していいことあるわけじゃないだろうなんて口ずさみながら。うん。
1良い詩だなあと思いました。恋と愛は違うのでしょうか。さりげないがスケールの大きな描写から、一杯のコーヒーへ。
0ボルカさん 一生涯で一番好きになった人と向かい合って食事をすることは絶対に避けなければならないと二十一歳の時からルールにしていて、一生涯で一番好きになった人は二十一歳の時からそれはどういうこと?と疑問を呈してくるのは今も変わらなくて、その答えは沢田研二のあの子にご用心を聴いたらわかるのにって、一生涯で一番好きになった人に今も言わないし、言わないでも理解してる一生涯で一番好きになる人は今も居て、来年ぐらいからはもう見つけなくなるかもしれない。うん。
0沙一さん 一生涯で一番好きになった人が現われるたびに僕は必然を感じるのに、一生涯で一番好きになった人は何度も現われる。これは偶然なのかと残念に思う頃には大人になっているの。一生涯で一番好きになった人が小さな恋のメロディの主人公のメロディに似ているところだけはいつも同じたからやっぱり必然なのかな。うん。
0オオサカダニケさん 一生涯で一番好きになった人を表現することはとても困難で、それは僕が頭が悪いからかもしれないんだけど、一生涯で一番好きになった人がずっと続いていくことはとても気持ちがいいことで、一生涯で一番好きになった人が居ないと詩が書けない。かもしれない。うん。
0そうなのですね、すごい。
0大賞候補なので読んでみた。 これは同じく大賞候補である私の「遺影」とは正反対の詩だ。というのは「詩語」(既存の詩作品の中で使われ続けたことによって詩文のなかで使用されるとき自動的に詩情が付与される語)を大量に使用しているからだ。「花」だし「朔月」(朔太郎を連想しない詩人はいないだろう)だし「星々」だし、「十二の弦」って表現もまさに詩文って感じ。そもそもコーヒーってのが詩人好みそうだよね。それらがもうほんと優等生みたく的確丁寧に配置されている。カッチカチに詩だ。詩の生産ロットから出てきた、まさにこれこそ正統派元祖家元の「詩」って感じ。 これ、肯定的に言えば既存の需要に合致しているということだ。はずれが無いんだよ、誰にでも勧められる。昔ながらの醤油ラーメン。なんだかんだいってベーシックは強い。 さて、「コーヒーを飲もうか。」が大賞になるか「遺影」がなるかそれとも別のものが勝ち獲るか、勝負じゃーーー!!!
0Bレビで読ませて頂いたみうらさんの作品のなかではこれが一番好きだと思いました。渡辺さんのコメを読み、あぁ、確かに詩句はまさにベーシックというか、外してないなぁ、と。 ひとりだけ、ひとりだけのユキがいる ここが強く印象に残りました。ひとりだけ、に捧げられたひかりのような詩ですね。
0こんにちは すごく好きな恋愛詩でした。花の色も月の在り様も心が満ちてくる。 出会いの場所も、フェンスを含む情景描写も、いい です。ベタな東京タワーも いいな。 むかし「あの娘」(中島みゆき)って、曲がありました。「さしい名前をつけた子はあいされやすいというけれど♪」って歌詞と 女性の名前がいっぱい列挙されていて、愛されキャラに対するジェラシーの歌でした。 この詩のひとりだけのユキさんは、まちがいなく 愛されキャラで、たまに女子に憎まれるタイプじゃあないかな。 ほとんど、どうでもいい 本音を言うと(書いたあと、絶対 わたしは後悔するけど) わたしの本名には「ゆき」って 発音する部分あるし、わたしには東京の思い出も神社の思い出もあるぞ。と、赤面して しまったのでした。で…ですね。 なんども 読み返したのですが、この詩を評価しますかといえば、はずかしいです。ってことになるのでした。 でも 本音の本音をいえば、自分の昔の日記帳を にやにや読み返すみたいに、また ひそかに、ああ うっとり……とか思いながら、再読すると思います。あは
0渡辺さん この作品が人目につくとあまりよろしくなくて、ルミナスラインが目立たなければよいのにと思っていて。大賞なんてもってのほか。大賞いらない。大賞いらない。
0帆場さん ルミナスラインを見つけてくれて嬉しいなあ。でも大賞決定戦では投票しちゃだめ。大賞いらない。大賞いらない。
0るるりらさん ぶっちゃげ言いそうになった。あぶない。あぶない。ルミナスラインはやばいよね。結婚しているとかしていないとか関係なしにルミナスラインは飛んでいて。大賞いらない。クリプレもいらない。
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