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歩み
りっちゃんにとってのじゆうはにほんのおはしだった おにいちゃんがもってるのがかっこよくて じゆうってなんかよくわかんないけど いいなあ りかにとってのじゆうは6時まであそべること みんなはチャイムがなってもかえらないのに りかだけは引きあげなきゃいけない あーあ 梨夏にとっての自由は部屋の中だった ヒミツの1つや2つもできるお年頃 持ってないものも多いけど 持ってるものも多いんだ 私にとっての自由とは「御社」で活躍する未来図です そのために真っ黒一色になったけれど 後悔なんてしていない って本当なもんか わたしにとっての自由は仕事終わりの生ハムと缶チューハイ お気に入りはコンビニの5枚入り おすそ分けする気はないけど野暮なことは言わないで ね 新婚さんの自由は旦那さんに左右されたくない 自分のことは自分でやってちょうだい 苦戦しているあなたの後ろ姿にキュンとするから 内緒だけど 産休育休明けの自由はあのプロジェクトへの参加券 新人ではないが新人の気分 少しの間に頼もしくなったものだ 後輩たちよ ママにとっての自由は役員からの解放だった 卒業対策委員会のややこしさと言ったらないわ それもこれもジャンケンが弱いからね 昔からそうだった 大人になったら自由になると思ったけれど あの頃みたいにジャムを一瓶なめたいとはもう思えないし こっそり夜通し電話できる友達も話題も減った それでも自由を求める自由は果てしなくあって 残りの人生どうやって生きていこうか 楽しみだと そう思える人生にできると いいなあ
歩み ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 993.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-10-10
コメント日時 2018-10-14
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
2歳くらいの、ようやく自意識を持ち始めた頃から、まるでアルバムをめくるように、一人の女性の人生が描き出されていきます。その芯を貫いているのが、自由とは、なにか。 それを口語自由詩で綴っていく。 ~からの自由、~への自由、自らを由とする、という日本語の意味通りの(自立して自らの意思で、何物にもとらわれず判断する)自由・・・ 日本の「自由」には、自分勝手、というようなマイナスのイメージもありますが、自由を求める自由に直面させられた時の思考こそが、自由を問い始めるスタート地点なのかもしれません。 表現としては、小気味良く時間が進行していく主語や表記の変化に魅力を感じました。変化しつつ繰り返すバリエーションの面白さもありますね。 もっとも、役員からの解放、という自由から、一気に残りの人生にまで飛んでしまうのは、全体が広く浅くなってしまうのではないかと思いました。 エピソードが比較的身近な事柄であるので、平均的な女性の感覚にマッチしていくとは思いますが、それゆえに「私」の問いが薄まってしまうのではあるまいか。 ~からの/~への自由、から離れた、個として向き合わねばならない自由を、掘り下げていくと良いかもしれません。
0初めは平仮名を使うことで生まれる効果を狙っただけの詩なのかな、と思いましたが違いました。上手いですね。年を経るごとに書き方も文章も語彙も変化していって第一連の無邪気さや長閑さがなくなる。当然社会人や大人としては、中盤以降の文章、書き方が優れている、ということになるのでしょうが、失われていくものも多い。技術的にも構成的にも良く練られていると思いました。
0拝読しました。少女の一生を描いた、一本の映画のような視点で見ることが出来ました。年齢と共にかわりゆく「自由」が失ったもの、得たものを自分の代わりに語ってくれるのだという気付きを得ました。面白かったです。
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