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捨てるゴミ拾うゴミ
ビックイシューを買った 表紙はリンゴ・スター 350円だった180円は売る人の利益 誰かは言った 「面白くないから買わない」 私は椎名林檎が好きだ 名前を リンゴ・スターから取っている事は知っていた リンゴ・スターはよく知らない 私は雑誌を読めない 文章が頭に入らない それでもいい 偽善でもいい と思った 大事なところだけ頭に切り取って入れた 面白いかどうかは私が決める 明日ゴミになるかもしれないビックイシュー 私も面白くないなら明日にでも ゴミ箱行き 面白くないなら 面白いバックナンバーを選び取ればいい 面白くないなら 面白いものを作ればいい いつしかゴミ同然に見られる覚悟はあるか その時に私と同じ気持ちになる人は どこかに居てくれるだろうか…
捨てるゴミ拾うゴミ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1033.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-10-09
コメント日時 2018-10-10
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
4連目の リンゴ・スターはよく知らない 私は雑誌を読めない 文章が頭に入らない それでもいい 偽善でもいい と思った という文章の「偽善でもいい」が浮いているように思いました。「偽善でもいい」という一文が前後の文脈と「=」でないどころか「≒」でもないという点が気になります。「面白くないから買わない」誰かに対して「面白いかどうかは私が決める」といって買う「私」自身が「偽善でもいい」と思いながら買っているのだとすると、もう少し「私」が「雑誌を読めない」「頭に文章が入らない」けれど「ビッグイシュー」を買う上で思う「偽善でもいい」性を文脈の中に盛り込む必要があるのではないかと思いました。
0内容としては「ビッグイシューに対する文句を聞いて、「いつしかゴミ同然に見られる」としてもそれを覚悟で「面白くないなら/面白いものを作」ろうとするべきだと思った」という話だと思いましたが、その内で気に掛かる点が三点ありました。一つはビッグイシューを読まないことに語り手が批判的な視線を向けているが、自身は読むに際してビッグイシューに関わりの薄い「私は椎名林檎が好きだ」という告白をしている点です。二つ目は発想を共有していないと語り手自身が「どこかに居てくれるだろうか…」と不安に感じている読者に対し、「いつしかゴミ同然に見られる覚悟はあるか」と覚悟を問うている点です。三つ目は「面白いかどうかは私が決める」と述べているが「ゴミ同然に見られる」ことへの覚悟を迫っている点です。この三点では語り手は他者の視点を強く気にしているように感じられ、その為に語り手は自身の実情と異なることを語る必要に迫られているように思いました。以上からこの文では、その語りの内容に反して語り手自身のそうした周囲への気遣い、或いはそこで起こる戦きのようなものが現れているように思いました。
0いいですねぇ。買ったのが「ビッグイシュー」というところが、詩の書き手でさえいつ辛い境遇に陥るか分からない、という所を仄めかせていて好きです。「私も面白くないなら明日にでも/ゴミ箱行き」にその心証が託されているように感じました。「捨てるゴミ拾うゴミ」というタイトルは「捨てる神あれば拾う神あり」を彷彿とさせましたが、その真逆のアプローチのタイトルで良いと思います。また椎名林檎とリンゴスターの関係について、詩の書き手さんが余り興味がないかのような「印象」で書かれているのも上手いな、と思いました。読み物としても詩作品としても、ちょっとしたメッセージが込められている作品としても良品だと思います。
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