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飛び歩く現代詩の実験室
今から書くのは詩ではないと思ふ。 だから最初に言うとくわ みんなごめんな。 詩書き仲間が取った新人賞の 一次で落ちたのは俺や。 題名のつけ方は斬新やったと思う 募集テーマが「母」で 題名が『過疎地の村の不倫ババア』。 不倫したら 失くした「女」が戻ってきよった ウヒョ。 娘が線香あげて拝んどる お父ちゃん うち、また好きな人できてもた 大阪の片田舎を歩けば詩のネタくらい そこら中に転がってるんや。 料理の仕方でいつもスベるけどな あと一回だけチャンスをくれ あっと驚くビックリ作品書くから。 来年の新人賞、期待しててくれ もう一年、あと一年だけ待ってくれ 頼むわ スンマセン。
飛び歩く現代詩の実験室 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1138.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-10-01
コメント日時 2018-10-01
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
仲間が取った新人賞で自分は一次予選で落ちる。屈辱的なようですが、 募集テーマが「母」で 題名が『過疎地の村の不倫ババア』。 ここで吹いて仕舞い、愉快な作品だと思いました。 新人賞にまつわる悲喜こもごもがここにはありますね。
0エイクピアさん、ありがとうございます。 吹いてしまわれましたか、それは僕の狙い通りです(笑) 『過疎地の村の不倫ババア』では一次で落とされても文句言えませんよね。
0仮名吹さんの作品にはこう言っては語弊があるかもしれないが、落語のような落ち着きと安定感がある。筆者の自我が安定していて、詩作をすることによって自らのアイデンティティの模索や、自己主張をしないで済むような印象をも。今作も仮名吹さん自体からは切り離された小話として僕はとらえて、大変面白く読ませてもらいました。「あと一年だけ待ってくれ」だなんて切ないし、可笑しい。これからも詩のフィールドで市井の人々の悲喜劇を描き切ってほしいです。
0拝見しました。 ユーモアある作品ですね。まず疑問なのは「思ふ」です。なぜ古文法で書かれてあるのか。田舎を表しているのか。 「過疎地の村の不倫ババア」は良いです。こういうの好きです。そりゃ1次落ち以外考えられねえだろと突っ込みつつも、後半新人賞への未練を感じますね。ユニークな作品であり、しかし主人公自身が自虐的に語っている所が物悲しくも感じました。
0stereotype2085さん、ありがとうございます。 「自我の安定」とのご指摘をうけて、そういえば最近になってようやく厨二病が治り始めてきたかなと感じるこの秋です。 ただ自らのアイデンティティと全く向き合っていないかというとそうでもなく、ただ「あぁ、俺ってこんなにアホやったんやぁ…」と思わずにはいられないのです。
0ふじりゅうさん、ありがとうございます。 「思ふ」はもちろん「思う」でもいいのですが、バカな感じを出したかったので…。 「自虐的」「物悲しさ」というご指摘もいただきました。よく考えればこの詩の世界は悲しいお話なんですよね、自分だけ一次で落ちて。でも書くとバカな詩になってしまったのです。
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