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友達
降り続く雨を 友達にする 覆い包む闇を 友達にする 夜の行軍 感じる事のできるのは 重い荷と銃 それに友達たちだ 雨は 道を支配して そこを川のようにして 足を取りにくる 闇は 眼を支配して 感覚狂わせ 幻覚見せ 躓かせる じゃれついてくる友達たちと共に 一列になって 行軍 歩いていく 闇のような雨は 体に滴り 雨のような闇は 体にまとわりつく 月も灯りもない中 服の中へも友達たちは入ってくる 体は 友達たちに溺れ始め 冷えている 呼吸は 心は かくも熱く 整っている 友よ一緒に 今は君たちの聞こえない声に 耳すますから 止まることなく行軍は続く 友達たちは荷と銃にも重くのしかかる 雨と闇という 遮る友達たちと行く 行軍の先へ
友達 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1059.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-09-26
コメント日時 2018-10-09
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
「止まることなく行軍は続く 友達たちは荷と銃にも重くのしかかる」という節が何とも言えず胸に切なく迫ります。「友達たち」という無邪気で、純粋な印象さえする言葉と、「行軍」や「荷と銃」というある種「大人の世界」の言葉が融合するところがたまらなく好きです。
0stereotype2085さん、こんにちは。 実は9年前の自衛官だった頃の詩を書き直ししたものです。 大雨の真夜中に行軍した後に書いた詩ですね。 ものすごい雨の中、だというのに先頭が何度も道を間違えてた行軍でした。 大雨と真っ暗闇で思考能力が落ちていく中、「これも友達か」と考えたような、考えなかったような。 そんな体験からできています。 (ちなみにそんな行軍が終わってから、演習の本番が始まったのです。いつものごとく大変でした)
0実体験がベースの作品なのですね。表現のひとつひとつが洗練されているのはその影響かもしれないのかな、と感じました。好きな詩です。
0笹塚心琴さん、はじめまして。 自分がしばしば書く実体験ベースの詩のひとつですね。 元自衛官の牧場従業員なので、印象的な出来事が多いんで。 好きな詩と言ってくれてありがたく思います。
0雨は 道を支配して そこを川のようにして 足を取りにくる この感覚、そして、雨、闇、重い(物理的にも、精神的にも)荷物、それらを「友」としなくては歩むことすらできない、「行軍」の荷重が、リアリティーを持って伝わってきました。短く切り詰めた、寡黙な言葉の並びもよかったと思います。しかし、もう少し圧縮、凝縮、できたのではないか・・・ゆるみを、もっと絞り込みたい作品でした。
0まりもさん、こんにちは。 以前書いた元になった詩を読みつつ、あの当時の行軍を思い出しつつ、書いたのがこの詩です。 感覚がマヒし、幻覚を見ながら延々と歩き続けたわけですが、かえって頭のどこかはゆるんでいたような。 だから闇や雨を友だと妄想してしまったのかなと。 自分にとっての行軍は厳しい条件のなかに微妙なゆるみがあるようです。(つまり現実逃避ですね) なので、これでご勘弁を。
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