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禅
あなたと あなたと あなたと その間に わたし わたしをフォーカス アップに映すの 内側へ内側へ 目を向けて わたしをちぎっていく 他人と同じところをちぎりちぎり 最期に残ったものが わたし? アイデンティティー? あなたと あなたと あなたの間に やっぱりわたし あなたたちをぐるり 見渡すの どんどんと遠くへ そのうち広がって わたしは薄れていくのだけど ポンデリングの真ん中 あなたとも あなたとも違う その場所に そっとぼんやり滲んでる あなたがいる所と あなたがいない所の境に沿って 縁取った場所が わたしなの
禅 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1139.7
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-09-23
コメント日時 2018-09-29
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
「わたし」のアイデンティティ、また「わたし」がどのような存在であるかが、「あなた」との距離をはかりながら、全編を通して描かれていますが、非常に興味深く読みました。特に最終段「ポンデリング」を引き合いに出して描写なさるところ。「言いにくいんだけど、あなたが思ってる『わたし』とは『わたし』は少しだけ違うの」と言っているようで、他人の自分への認識のズレを修正したいというこの気持ち、分かるなと思いました。
0あなた、を何度も重ねていく入り方に、想いがこもっているように感じました。 わたしの、あなた(たち)と同じ部分をちぎっていく、その感触が切実。 どこまで行っても、私独自、の部分、私ならではの部分なんて、あるのだろうか・・・あなた(たち)を見渡すと、自分(という幻想)が、その中に埋没して薄れて消えてしまうような気がする。そんな漠然とした不安をうまくとらえていると思いました
0「わたし」という一つの存在を証明しているようでした。 何度も「あなた」という言葉を入れることで「わたし」を際立たせているような感じになっていて、勉強になります。
0stereotype2085さん 自分について考えるのは楽しいけど、倍苦しくなることが多いです。他者と自分について考えるとなおのこと。齟齬なく伝えたくなるからかもしれません。詩から発展した部分に共感してもらえ大変嬉しいです。 まりもさん 後半部分に書いてくださった評、自分なんて確立せずに漠然としていく感覚が、表現したかったところです。自分を確立するためにちぎっては投げるスタイルさわたしには負担でした。評からまた考えが広がり、また何か浮かんできそうです。ありがとうございます。
0花音さん 言いたいことをつらつら並べるとあなたという言葉だらけになってしまったのです。客観的に詩の構成という視点からみると、あなたを並べることでわたしという言葉が浮き立つんだなと見直せました。ただ、まさに詩で言いたかったことが、他者(あなたたち)という存在があるから、わたしという存在が漠然と見えるということだったので、真っ直ぐ伝わっていて安堵もしました。 沙一さん 自分という絶対の核なんて無いとしたら、他人という核もないはずで、ということはポンデリングみたいに別れているようで繋がってるみたいな感じ?…という発想から出てきました、ポンデリング。遊びの要素も取り入れたかったので、沙一さんに響いて良かったです。
0拝見しました。 アイデンティティというものは、私個人的には恐ろしい言葉だと感じています。何故かと言うと、独自性を求める事は「普通」から一歩離れることを指し、それは「普通」を極めて重要視する日本人からは往々にして厳しい目で見られるからであります。 さて内容ですが、あなたと比較した時のわたしの色濃さを求めているような描写に感じました。わたしがあなた(たち)に霞むことを過度に恐怖し、わたしがわたしとしての存在感を保てる為に「普通」から逃げ回っているような、どこか青臭さの抜けてないように感じる「わたし」像。しかし、2連目4連目でその危うさも描写されていると感じました。主人公のふわふわした感じを、「わたし?」「わたしは薄れていく」の言葉で危なっかしい感じを表現している(のかもしれない)と個人的に思います。
0ふじりゅうさん ご自身の考え方から丁寧に展開して頂きありがとうございます。内容についてなのですが、「あなたと比較した時のわたしの色濃さを求めている 」のでなく、確固たるアイデンティティーなんて存在しないし、要らないんじゃないかという捉えを詩のテーマにしていました。私はフワフワそっとぼんやりしていることに対して肯定的です。けれど、危なっかしさが詩から読み取れるとの評を受け見直すと、「?」の表現をもう少し強くしても良かったのかなと思います。~?(いや、そうでない)というようの、反語のような意味を持たせたかったのです。なかなか難しいですね。考えを深める一助になりました。
0「他人と同じところをちぎりちぎり」までの描写は好き。 読み手にイメージさせる像のカメラワークをどう制御するかっては私も取り組んできたし、この詩の前半はそれに果敢に挑んでそしてある程度成功している。 ただ以降はポンデリングの箇所以外はそのカメラワークがぬるくなるし、「最期に残ったものが/わたし?/アイデンティティー?」の独白はちと臭い。そこが残念。
0渡辺八畳さん お返事遅くなりました。アイデンティティーを語る女の子の詩なんて、少し臭くてもちょっと野暮ったいくらいがちょうど良い!!…という思いもあります。けれど、確かに詩の構造を考えるに、工夫の余地がありますね。他の連と比べて作りが確かに違いますね。再考して、また次にいかしますね!ありがとうございます。
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