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破壊神
腹痛デ眼ガ覚メレバ ソコハ荒野 複雑ナ手順二佇ム私 ひとごみをかきわけとんでって ヒューマンエラーで生まれた破壊神 あらびきこしょうをふりかけて 焦燥を声に漏らす朝に君は じゅうぶんになまえをあたえられ 義理の付き合いでバス停前に立っている 終点ニハ終点ノ 似合ウENDモ有ルモノダ 誰かが飛んで見える面構えは上々 朝陽を浴びて悪霊が土に還るのを 踏みしめて破壊神が歩きまわる 大雨の後の道路の海に映る大空 気分屋が炎上し急速に発達する入道雲 君も海に飛び込み空に舞う 今日ダケ古イ想イハ消エテ行ク 集中線二刺サレテ消エテ行ク メルカトル図法の地図の上で 海は意味を生むだろう 理由の有無は後回しにして ひとしき飛びまわり 破壊神は明滅しながら コンビナート湾岸線上に降り立った 張リ裂ケル街路樹ノヒトツ二ナリヌ ヤリキレナイ想イヲ置イテ行ク 二週間分の予定を出力し 破壊神は割れた海の底で 転げまわっている あくびをするとなみだがでる 破壊神のそばで炎上する 今日という日のその鮮明さ! 腹痛デ眼ガ覚メレバ ソコハ、イツカノ荒野 複雑ナ手順二佇ム私 時計の針を反対に回してみる 顔を上げるか伏せるモシクハ爆ぜる 時計の針を半分に折ってみる破壊神 果たして時計の針は頭に刺さったのだ 食卓の上のもの全てを床に落として 倒れこんで呻いて息絶える さよなら、さよなら 破壊神 さようなら
破壊神 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1082.8
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-09-22
コメント日時 2018-10-01
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
冒頭三行、企業のシステム管理や工場の複雑な工機の操作手順に悩まされている語り手が、人間であることの限界に到って生まれた言葉、のように感じました。ロボットのように、感情や抑揚を失った言葉。 そこから、いきなり〈ヒューマンエラーで生まれた破壊神/あらびきこしょうをふりかけて〉この展開、びっくりしました。粗びき胡椒を振りかけて、喰っちまえ!ということか。肉料理、卵料理・・・。 こしょう、には、故障/呼称もかかっているのかな。 〈焦燥を声に漏らす朝に君は〉と前のめりに刻んでいくようなリズムの後、 〈じゅうぶんになまえをあたえられ〉とやわらかく、なんらかの「なまえ」を持つ者として、 ・・・ということは、社会的役割を担わされた者、として、バス停に立つ。 〈朝陽を浴びて悪霊が土に還るのを/踏みしめて破壊神が歩きまわる〉 このあたりはゲームのキャラクターのような具体的、映像的なイメージですが、 〈気分屋が炎上し急速に発達する入道雲〉このあたりは、 燃え上がる、むくむくと爆発的にあふれかえる、という、勢いや運動性が前面に出ていますね。 〈ひとしき飛びまわり〉これは、ひとしきり、かな・・・ 〈破壊神は明滅しながら/コンビナート湾岸線上に降り立った〉 地図上での場所探しのようなイメージや、湾岸戦争の時の、闇の中で飛行機と爆撃が「明滅」していたことなどを思い出したりしましたが・・・そこまで読むのは、難しいかな・・・。でも、続いて張り裂ける 何もかもぐちゃぐちゃにしてぶち壊してやりたい、というような衝動に襲われた一日、 それなのに、焦燥感に追い立てられながら与えられた「呼称」の自分を演じる一日、 そんな日々はもう、「さよなら」だ、とユーモラスにテンポよく歌っているように感じました。
0前作の散歩中の心象スケッチの方がよかったかなあ。yoshiyaさんをチェックしていて、りりかるすくーるを知ったんだけど、なんだろうか、りりかるすくーるって使い古された手法なんだけど今どきさを感じるのは発散されるもの自体が新鮮だからなんだと思った。で、yoshiyaさんの前作、いくつかのよくある固有名詞が使われていたんだけど、なんだか良い感じだったのは、りりかるすくーると同じ理屈なんじゃなかろうかと思う。今作はそのよくある、使われ過ぎていてうんざりなワードがうんざりなまんまにしか伝わってこない。悪霊もメルカトルもコンビナートも破壊神もすべてがそう。2次創作まではいかないにせよ、本作の世界観(そんな大層なものじゃないかもしれないけど)はだいたい一周回ったと私なんかは思っていて。2000年以降の、世紀末になんにもなかった後の渇望される神話みたいな現実。このコメントを書いていて、あーなんだか、2次創作的なオマージュがこの作品にあるのであれば、そんなに悪くない作品かもしれないとちょっと思い直しましたが、でも、個人的には前作の方が好き。
0まりもさん コメントいただきありがとうございます。 ここまで細かく刻んで読解して頂けると大変恐縮してしまいます。 私には詩をここまで読み込む読解力も気力はなくて、 ただただ本当に感服してしまいます。 私も今月からビーレビの皆さんの作品を勉強させていただいて コメントしてしていきたいと思いました。 またよろしくお願いいたします。
0三浦天才詩人果実さん コメントいただきありがとうございました。 グサグサ刺さりました。 確かに使い古されたワードの羅列が目立つ詩かと思います。 その辺のさじ加減は難しいと思いました。 2次創作的なオマージュは特に念頭に無かったです。 書き終わって、ちょっとイースタンユースっぽくない?と思ったくらいです。。 またよろしくお願いします
0三浦天才詩人果実さん コメントいただきありがとうございました。 グサグサ刺さりました。 確かに使い古されたワードの羅列が目立つ詩かと思います。 その辺のさじ加減は難しいと思いました。 2次創作的なオマージュは特に念頭に無かったです。 書き終わって、ちょっとイースタンユースっぽくない?と思ったくらいです。。 またよろしくお願いします
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