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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

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これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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ハロー!    

思っていたよりも痩せていたのでよかった    ≒ 思っていたよりも痩せていたのでよかったのでぼくはダイエットコークを思い切り飲みほした。   ≒ 思っていたよりも太っていたのでよかった   ≒ 思っていたよりも太っていたのでよかったのでぼくは担々麺を思い切り飲み干した。   ≒ 思っていたよりも酒飲みだったのでよかった   口 思っていたよりも酒飲みだったのがよくない   口 思っていたよりも酒飲みだったのがよかったのがよくなかったのできみは酒飲みを思い切り飲み干した。   目 思っていたよりも懐かしかったのでよかった   目 思っていたよりも懐かしかったのがよくない   目 思っていたよりも懐かしかったのがよかったのがよくなかったのできみは懐かしかったを思い切り飲み干した。   耳 思っていたよりも嬉しそうなのでよかった   耳 思っていたよりも嬉しそうなのがよくない   耳 思っていたよりも嬉しそうなのが良かったのがよくなかったのできみは嬉しそうな声音を思い切り押し殺す。   ※ きみの目が思っていたよりもうるおっていたのでよかった   ※ きみの目が思っていたよりもうるおっていたのがよくない   ※ きみの目が思っていたよりもうるおっていたのがよかったのがよくないのでぼくはうるおっていた目を閉じた。 君 「ねえ」 「テレビが面白いや」 「劇的なの?」 「マティーニにらっきょうなんて、なんて違うんだよ」  ケタケタと声に出して笑うカウンターの男は椅子から転げ落ちて遠く遠くの穴の底へ落っこちたらしいけど、そもそも男がいたのかどうか核心を持って宣言出来る人間もいなかったのでお蔵入り。 僕  ここでは認められた、差異が 「お試しましょう。ぶいいいん、いいん」 「あは、ははは、ははは」 「これでもか、これでもか」 「ねえ」 「なに」 「こっこはどこでちか」 「こっこはうちですよ」 「そっ」 「そう」 「思ったより痩せてる。ご飯たべたら太るよ」 「酒の飲み過ぎじゃない? ほら、このはら」 「うるっさい」 「痛いなあ、もう。昔を思い出すよ」 「そうねえ」 「・・・・・・ねえ」 「なに・・・・・・」 「なんでもない」 「そっ」   数時間後 カーテンが、揺れ 窓際のベッドに風が、 そよいだ。


ハロー! ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 6
P V 数 : 1556.8
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2018-08-28
コメント日時 2018-08-31
#受賞作
項目全期間(2025/04/13現在)投稿後10日間
叙情性00
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閲覧指数:1556.8
2025/04/13 20時22分22秒現在
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    作品に書かれた推薦文

ハロー! コメントセクション

コメント数(6)
渡辺八畳
(2018-08-29)

詩のなかでニアリーイコールみたのこれが初めてかもしれない これはあとでちゃんと読み込みたい詩だな。たぶん構成がすごそう てなわけではじめまして左部右人さん。巨大新人が現れたかもしれませんねこれは 詩の実力がある人はコメントも面白いの法則を私は信じていますので是非是非合評にも励んでみてください

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左部右人
(2018-08-29)

渡辺様 はじめまして、コメントをありがとうございます。≒を使った詩を私はどこか(多分、現代詩文庫の中)で見たことのある気もします。≒くらい使ってもいいだろ、と思わせるくらい詩はとりあえず自由だという認識を先行する作品からもらっただけかもしれませんが。 幾つもの詩に支えられながら自分の詩が成り立っていることを忘れずに、書いていきたいと思います。よろしくお願いします。

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まりも
(2018-08-31)

〈きみは酒飲みを思い切り飲み干した〉このあたりから、展開していきますね・・・ 〈きみ〉に〈ぼく〉が”飲まれる”と読んでみたい。 〈きみは懐かしかったを思い切り飲み干した〉このフレーズも多層的に読み取れて、とても面白い。 出逢った時に、相手に不思議な懐かしさを覚えたりすることがありますが、 その心理がユニークな動作イメージで現れているところが新鮮でした。 五官の内、口、目、耳は記されるけれども、嗅覚と触覚については触れられていない。 〈僕〉以降は器具?も用いながらの房事の描写とも、身体的な交流を暗示しつつ、人と人との内面的な交流を描いた、とも読めるけれども・・・口語をそのまま取り込んだような後半、少し冗漫に感じてしまう部分もありました。 〈良かったのがよくなかったので〉〈よかったのがよくないので〉こうした、論理的であるようでいてナンセンスな揺り戻しや、 ≒で繋いでいくようでいてずらしていくような並列の仕方も面白かったです。

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stereotype2085
(2018-08-31)

構築的でしっかり計算されている詩なんだろうな、と感じました。ただ正直初めはコメントしづらい詩だなと思ったのも確かで、そこでコメ欄を拝見してかなり意図的に「≒」が使われていると知りました。僕は時折結構シンプルになるので、「幾つもの詩に支えられながら…」の返信に「おー」と素直に感動してしまいました。詩作品自体からは脱線してしまいましたが、これからどんな詩の「投擲」をなさるのか楽しみにしています。

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左部右人
(2018-08-31)

まりも様 はじめまして、コメントをありがとうございます。「後半が冗長」という感想に対して、返す言葉もございません。自分自身、「後半はいかなるものか」と感じつつも、意見をお伺いしてみようと思い、このまま投稿させていただきました。一見、技巧を持ったかのように見える前半と凡庸な会話で構成された後半の落差に、「詩的」な読みごたえを持っていただけたらなあ~という企みもありましたが、どうやら自分の技術が未熟だったようです。コメントの批評を糧に、より面白い詩を模索していきます。ありがとうございました。

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左部右人
(2018-08-31)

stereotype2085 様 はじめまして、コメントをありがとうございます。「≒」は、そうですね、自分の中では意図して使ったつもりです。言葉で表すことの出来ない曖昧な触感を「≒」に委ねたということもありますが。「しっかり計算」することが苦手なので、そのような印象を抱いてくださったということはとてもうれしく思います。これから、こちらで詩を「投擲」させていただきますので、お手すきの際にでも、よろしくお願い致します。私は、先人に敬意を持って詩作を続けていくつもりです。ありがとうございました。

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