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ポテトのポテトたる所以
地球の匂いがする その球体の中には ぎっちりと詰まっている 日差しの厳しさも 雨の優しさも 人の世の喜びも 移ろう時の悲しみも 暗い土の下で そんな類のものを 少しずつ溶かしこんで 栄養分に変えている 土の中は暖かい 地下には地下の世界がある 昨日はミミズとこんにちは 今日はオケラとこんにちは じっとしているようで 微妙に震えながら 大きくなった 育て伸びろうまくなれという 期待と願いと思いやりを 一身に感じながら ポテトはポテトになった ピーラーで皮を剥く 地球の匂いがする 愛と希望が詰まっている もちろん栄養も ザクっと大きめにカットしよう だってポテトだから 何にするのかって それは肉ポテト… もとい肉じゃが それと定番ポテトサラダ なぜってそれは 美味しいポテトだから
ポテトのポテトたる所以 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 848.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-08-05
コメント日時 2018-08-13
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
詩情を強く感じる作品ではないのですが、ゆったりと優しい雰囲気がありますね。最初の、 地球の匂いがする その球体の中には で、何を言おうとしてるのかと興味が引かれて最終連で ピーラーで皮を剥く 地球の匂いがする で、イメージが鮮明になりました。これから料理をするときぼくは地球の匂いを感じるのかもしれない、と楽しみになりました。
0地球の匂いからはしまり壮大なテーマかと思えば、しゃがいもと対比が楽しい。かといって、じゃがいもが小さなテーマ、ギャグ要素としてでなく、しっかりと生きること、育つこととして意味付けされてるように感じました。土の匂いが思い出され自然と嗅覚が刺激されることも、詩を情緒的にしている一因だと思います。もしかすると、題名にポテトと出さないほうが、意外性はあったかもしれませんが、どうでしょう。
0地球の匂いがする、という冒頭と、ラストのなぜってそれは美味しいポテトだから、の落差が凄まじく面白く読ませてもらいました。ミクロとマクロの世界っていうんでしょうか。そのどちらにもスポットをあてて展開していく詩。好きです。
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