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足がでっかくなった
指が泣いている 狭い苦しいって かかとも痛いって すき間がなくて 苦しいって 履く靴はすぐに 狭くきつくなって つま先、指 かかと、から こもった泣き声が 聞こえてくる 足は ゆっくり ゆっくり でっかくなって 「可愛くなくなった」 と 母さんは つまらなそうな顔で 言った いつまで でっかくなるのか 足がでっかくなるなら 体もでっかくなるだろう と 身長を測ってみたら 大してでっかくなってない バランスが悪い 足ばかりでっかくなったら アヒルみたいじゃないか こわくなってきた でっかくなり続ける 足をつねった 痛い たたいた 痛い 泣きたくなった 足を見つめる 親指よりひとさし指の方が ちょっと長い ちょっと長いと 親より出世するって おばあちゃんが言ってたっけ 足の指が長いと 柔道に向いているって 父さんが言ってた しゅっとした形がきれいねって 母さんが言ってた 足の裏を見る ちょっとかたい よく歩くからだって おばあちゃんが言ってた 人より真ん中がちょっと深い人は 頭がいいんだって 母さんが言ってた 泣いてた足は 元気になって ちょっとかっこよく見えた うれしくなったきて ちょっとくすぐったくなって ゆるいくしゃみが出た
足がでっかくなった ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 977.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-08-02
コメント日時 2018-08-17
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
弟がおんなじ悩みを抱えていたのを思い出して、なんだか微笑ましくなりました^^*前半と後半で、大きくなりすぎた足をマイナスのイメージからプラスのイメージに捉えた所、前向きで素敵だな、と思います。悪いところより良いところを見つけた方が幸せですよ、と知人に言われたばかりだったので、
0なつめさん コメント下さり、ありがとうございます!弟様が同じ悩みを抱えていたとのこと。急な成長に驚きながら、楽しんでほしいな、と。 物事は多角的に見て、良いところを見つけようとする。ひとつでも喜びが多い人生になれたらと思いまして。
0可愛い。
0足の裏は仏足もありますように大事らしいですが、あまり意識しないですね。成長についてか、また何かの症状だったりするんでしょうか。母さんに父さんやおばあちゃんがアクセントになっているようで詠ませます。最後のゆるいくしゃみといった身体反応が面白いです。杞憂、あるいは病は~からなどと言われたりしますが、そうしたことについても少し思いました。
0夏生さんは女性だと思って書くのですが(もし違っていたら大謝罪です!)、夏生さんの詩は夏生さんのセクシャリティが自然と出ていて、とても面白く感じます。いやだったはずの足の大きさが、家族の一言でいい印象に変わる。とても良いと思います。
0大きな、大きな足のワニ、の絵本がありましたね。そんなことを思い出しました。
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