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イカす詩編①
「健康診断」 胃カメラだと思ったら イカだった 胃に入ったイカは俺の胃を隈なく調べた しかし二度帰って来なかった 「ラブレター」 下駄箱を開けたら ラブレターが入っていた と思ったらイカだった イカには「アイシテル」と書いてある 俺は心底震えた 後頭部に痛いくらいの視線を感じながら 「甲子園」 九回の裏同点のチャンス 俺はホームベースにすべりこんだ スタジアムのすべてが息を飲むクロスプレー セーフだと思ったらホームベースはイカだった 審判は無情にアウトを宣告する 俺たちの夏は終わった 「日曜日」 日曜日 いい天気 布団を干そうとすると 隣の若奥さんも同じらしい 「おはようございます。」 「いいお天気ですね。」 柔らかな日差しの中 お互い笑顔で挨拶を交わす 「お布団干しに最適ですね。」と奥さん 「ええ、でもそれ、イカですよ。」と俺 奥さんは「あら、ヤダ・・・。」と言って イカを抱えて部屋に戻っていった さわやかな風吹く日曜日 お日さまの匂いに包まれた日曜日 「Paint It, Black」 夏の星月夜に 花火を上げるつもりが 間違ってイカを 打ち上げてしまった イカは中天高く舞い上がり 炸裂したが イカスミが中身なので 辺りを黒く染めてしまった 「ロンドンコーリング」 エレキギターだと思ったら イカだった 「こんなんでロックができるか!」 とイカり狂った俺はイカを床に叩きつけた すると飛び散ったイカスミが顔にかかった
イカす詩編① ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1136.1
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-07-19
コメント日時 2018-07-27
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
こんばんは。 ちくわも面白かったけれど、イカもいいですね。 今後、どんな文を読んでも「と思ったらイカだった」を期待してしまいそうです。 音の類似性からの「健康診断」と、形から連想される「甲子園」、どちらもオチが効いていて好きです。
0イカだった、 フレーズの繰り返しが笑いを誘いながら不思議な世界観に引き込まれますね。意味や物語よりもそれを壊して一つの詩にされていて軽妙で面白かったです。
0とても楽しく読ませていただきました。何故イカなのか謎ですが、そこが好きです。コミカルでシュールなのに、場面場面にドラマがあって引き込まれました。もっと読みたいです。
0感想ありがとうございます!これからも励んで参ります。
0拙投稿https://www.breview.org/keijiban/?id=1711 読ませていただきました。 あちらで書き込めばいいのですがコメントフォームって言うのですかね、なかったもので。 ノスタルジックで、ユーモラスで確かに共通点が多いかも。 感想ありがとうございます。
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