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ちくわ詩編②
「怖い話」 山道で天狗に遭遇した と思ったらオッサンがただ鼻にちくわ着けているだけだった よかった妖怪じゃなくて ただの変質者で 「鬼」 酔っ払って 遅く帰って 妻が頭から 角を生やしてやいないかと 思っていたら ちくわを生やしていた なんだ怒っていないのかと思ったら きっちりシバかれた 「かくれんぼ」 かくれんぼをしていて ちくわに隠れた 鬼はおろか 誰も僕を見つけられない 誰か僕を 見つけてよ! ちくわのなかで 僕は鬼になった 「赤き罪」 初恋のあのコは ちくわだった 今でもスーパーの陳列棚に並んでいる ちくわを見ると思いだす あのコの横顔 どこが横かは置いといて でも このちくわ ちくわであって あのコじゃない だって あのコはもういないから 僕を今でも苦しめつづける 赤い思い出 ある日の夕方 何もかもが焼けて落ちてしまいそうな 夕陽に照らされた 放課後の学校で 一人忘れ物を取りに来たあのコを 女子バスケット部の部室で押し倒して 僕は無理やり食べてしまったんだ 今でもスーパーの陳列棚に並んでいる ちくわを見ると思いだす そして我を忘れてしまって ちくわを見も知らぬ主婦たちに投げつけてしまう あのコが消えて 僕は永遠に取り残された あの時 あのコを食べた僕 本当は 僕があのコに食べられていたんだ その証拠に 今も夢見るのは あのコのなかで 夢見る僕を夢見ること 「女神さま」 ある日 池にちくわを落としてしまった すると 池から女神さまが現れて 「貴方の落したちくわはこの金のちくわですか?それとも普通のちくわですか?」 と問うてきた 「金のちくわです!女神さま!」 と答えると 女神さまはニッコリ笑って 金のちくわで俺をシバキ倒した
ちくわ詩編② ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1208.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-06-22
コメント日時 2018-07-17
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
ちくわ詩篇だー♡ 気が抜けてて今回もすごく面白いです!
0コメントありがとうございまーす
0ちくわ詩人さん! 待っていました。 今回、一番好きなのは「怖い話」ですね。リアルに怖いです。 あと、「鬼」と「女神」のオチがほぼ同じなのがメタ的に笑えました。
0待っていただいたなんて感激です!これからも頑張ります。
0こんにちは。「鬼」、「女神」、きっちりシバかれるところがとても面白いです。 ちくわ詩編、好きなのですが、個人的にはこの作品は短さのなかでどれだけ遠くへ行けてるかがミソだと思っているのですが、植草さんもそれをどこか自覚しているように勘ぐっています。だからこの並べ方をしたんじゃないかなあ、と。しかし、ちくわ詩編、これはちょっとした「ちく話芸」です。
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