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屍と女の心理
屍の歩行 眼孔虚ろな屍の歩行 背に虹のような色とりどりの傷 水蒸気の中で何も呟かないままに 解れた縫い目で足跡は塞がっていた 火は酔拳のように揺らめいている 消えるまで眼孔を落葉のように散らせる 美の雰囲気に犯され黙っていれば急かされる行方 海を覆い尽くす窓ガラス 迷子の子供の泣き叫ぶ声 あなたを求める 白い太ももを撫でたい あなたと触れ合ったのは時差のせい 気付かずにいれば声を掛けるから応える 幻とは過去のこと アルミホイルに包み込まれた野菜 少食とか以前に今日は何も食べない 骨と皮とまではいかないが細い身体 静かな空腹の音色を楽しむ 理路整然とは若さの象徴 老人は壊れた部品で形を作る 枯葉で作った言葉になれ 冬の桜を毎日眺めろ 雪を食し体調を崩す もう何度もあなたに包まれたというのに 新たな不安が生まれあなたを求める
屍と女の心理 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 819.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-06-02
コメント日時 2018-07-01
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
初めまして。今まで読んでくれててありがとうございます。 知的で詩らしい詩を書いてみたいと思ったらこんななってしまいました。 上手く書けないです。
0これは、「屍の歩行」と「あなたを求める」の二作による組詩、ということなのでしょうか・・・。 背に虹のような色とりどりの傷 水蒸気の中で何も呟かないままに 解れた縫い目で足跡は塞がっていた 傷、そして、ほつれた縫い目。(心の)傷を縫い閉じてもまた開いてしまう、そんな情景をイメージしました。「消えるまで眼孔を落葉のように散らせる」冒頭に屍の眼孔のイメージが黒く開いているので、目玉のない目を掻きむしるように落とし続ける(落ちないものを、落そうとし続ける)様が脳裏に浮かびました。「美の雰囲気に犯され黙っていれば急かされる行方」美の雰囲気、ここで急に焦点がぼける印象がありました。具体的なモチーフが消えて茫漠としたイメージに投げ出されてしまう感覚があるので・・・。「海を覆い尽くす窓ガラス」きらめいた感じと冷たさ、跳ね返されるようなインパクト、実は硝子窓の中に閉じ込められるような状態で海を見ている、というような情景・・・様々な想念を喚起されるフレーズだと思いました。直後に「迷子の子供の泣き叫ぶ声」具体的な音声が入って来るところもいいですね。
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