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二日連続で雨
雨は続く続くのである 部屋の外雨の中で仕事をしていた 下っ端装備は雨を通しやすく 雨の記号そのままに水針は合羽を突き抜けたが 働く私を突き抜けはしないのだ いくらかは潰れて玉転がり 髪の先端を跳ね跳び 肌と布を貼り付けていき 仕事がやりにくくて仕方ないのであった 雨は音もまた雨である 合羽を任された乾燥機の音は 雨の音ととても似通っているので 雨の外部屋の中というところも はたしてちゃんと入れ換わっているのかが疑わしいのである 休む私は雨を隔てられず 雨に貫かれているのだ 油断の末に翌日もまた雨である
二日連続で雨 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 741.1
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投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-05-14
コメント日時 2018-06-01
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
「雨の記号そのままに水針は合羽を突き抜けたが」 「休む私は雨を隔てられず 雨に貫かれているのだ」 この2フレーズが特に印象に残りました。 部屋の外、雨の中で仕事をしていれば、当然、グショグショになる、わけだけれど・・・そんな「当たり前」のことを、わざわざ言うのはなぜ?と思っていると、カッパをも貫いて、雨が刺さってくる、わけですね・・・ さらに、部屋の中にいても雨に貫かれている、その理由のひとつは、音に貫かれる、ということでもあるのでしょうけれど・・・ その、意外な展開、の前に・・・特に2連目のところ、説明してしまっているので、意外性をかえって予測できてしまうようなところが・・・その予測を吹っ飛ばしてしまうほどの意外性ではないので・・・もったいないかな。という気がしました。 部屋のなかでも雨に貫かれている、という体感的な事実があって、なんで?と思ったら、どうも、音に貫かれているらしい、とわかってくる、そんな展開も考えられそうです。
0私は合羽を雨の日にも着ることがなく、それは、合羽を着ると不快な感じになって、それが耐えられなかったりします。その不快な感じとその葛藤が本作から感じられて、とても親近感を覚えました。雨の日の外と部屋の空間の心地よさの違いを上手く表現されているなあとも思いました。 投稿有難う御座います。
0まりもさん、三浦さん、コメントありがとうございます。 褒めていただけて嬉しいです。 意外性、に関しては・・・それを出そうと意識してはいなかったので、 言われてみれば・・・もったいないなあ、と思ったのが正直なところです。 文の量を増やそうとすればもっと色々できたかもしれないです。
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