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内情
腹が減った ―夕食を作らねばならない 正確に言うなら、夕食のおかずを作らねばならない いや、この状態での最適解は 飯を食わねばならないというところであろうか 米飯はすでに炊飯器の中でほかほかしている であれば ここで腹が不服と鳴る うむ、素直になろう おかずを作るのが面倒くさい そして何だか食うのも面倒くさくなってきた 仕事から戻ってホコリまみれのまま パソコンを開いたのが悪手でありました つい先日、いや昨日、日曜日 世論と通帳が訴えを起こし とうとうおかずも自炊することになり ナスなどの野菜と ソーセージなどの肉を買ったばかりなのに 今日、さっそく面倒くさいのです ああ、一人暮らしは酷なもの 正しさばかりが目前を飛び交う 正しさばかりが音をたてる 正しさすべてに納得せざるを得ず 正しくなければ動けず 私は好きに間違いを冒せない ああ面倒くさい いよいよもって腹は泣き出す ああわかったよ、お前は正しいよ 屁理屈こねてもおかずにはならんよ― 取りあえず何か焼くか
内情 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 902.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-05-01
コメント日時 2018-06-01
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
最後の一文が大好きです。(笑)
0所謂さん、感想ありがとうございます
0確かに一行で完結している詩ですね。 腹が減った から後は惰性のように感じました。
0ゴロちゃんさん、感想ありがとうございます。 こう、Ωの字の用な感じで、本体は下の直線部分なんだけど起点から終点に至るまでにだらっと、考えてることを書いてるような表現をしたかったんです。 ―だけつかってますけど、「腹が減った」の後と「とりあえずなんか焼くか」の前に…を入れても良かったかなあ、と思うんですけど、どうでしょ。
0なるほど、ー、は文字の起点終点を意味していたのですね、自分は()を使用してます。腹減ったの一語にこれだけの思想が込められていると考えれば面白いですね。 ・・・あればわかりやすかったかもしれませんけど、ん〜、どうでしょう。(長嶋監督調で)
0こんにちは。最後の一行に至るまでの逡巡、いいですね。これが活きているから、最後の一行への切り替わりというか、それまでの逡巡をスパッと切り離しての立ち上がり方が快いです。 さんざん文句言っておきながら、時間になると、キリッと事に向かう時の切り替えのギャップってあります。結局やるんじゃん! て、ツッコミいれたくなるんだけど、ひとってそういうとこ、あります。と、考えると、細かいところに目を向けてるな、と感心するし、詩も隠れてるなと思いました。
0藤一紀さん、読んでいただいてありがとうございます。 気に入っていただけたようで嬉しいです。
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