【選評】峰 ひろ樹「彼の島……
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恋菌
風邪の菌がフワフワと 風邪を引かせてやる、やってやるぞと 間抜けそうな人間の体内にフワフワ猛進猛進 中で暴れる暴れる 人間は鼻水をダラダラ しかし人間は特に困った様子は無し 風邪を引いたことに気付いていない いわゆる馬鹿は風邪を引かないというあれ 暖簾に腕押し ぬかに釘 etc この失敗を次に活かすぞと 次は張り合いを求め、健康そうな人間の体内に フワフワ猛進猛進・・のつもりが慌てて急ブレーキ この人間の体内では免疫が関所を設け検問している 免疫の身体は筋肉モリモリ 別のウイルスが見つかってボコボコに その恐ろしさに膝がガクガク 慌てて逃げた うまくいかず落ち込みながらフワフワとぼとぼ・・ そこへ久しく会ってなかった地元のツレが 「久しぶりじゃん！風邪引かせてる？俺？ 引かせてるに決まってるじゃん この前なんかただ風邪を引かせただけじゃなくてさ、 その場で可愛い菌と出会って一緒になって、 膵臓付近で同棲してた 人間のやつも膵炎になってさ ちょー楽しかった」 自分はろくに風邪を引かせていない中、 こいつは風邪どころか合併症まで引き起こしている それも可愛い子と 自分が情けないとクヨクヨ そんな自分にイライラ 俺だって可愛い子と一緒になると思った矢先、 覗いた家の中から可愛い菌がこちらを見ている！ 小さい箱から顔をのぞかしこちらを見て微笑んでいる！！ そしてその子を、なんと人間の女性が食べた！！！ わけがわからないがとにかく大チャンス ワクワクドキドキ 風邪の菌は一目散に女性の体内へ向かう 道中横目でチラっと見た箱の文字 あの子の名前は「ビフィズス菌」！！ あとはあの子と出会うだけ どこだどこだ、見つけた！！向こうもこちらを見て笑ってる さあ、僕達はどこの部位で一緒になりましょうか！ それはまだ早い、まずはしっかりと挨拶から、 「初めまして！ビフィズス菌さん！！」 「初めまして」 野太い声、見ると横にはこちらを睨んでいるいかつい者ありけり 「初めまして、でも僕はあなたのこと知ってますよ、免疫さん」 そこからはもう、ボコボコ蛸殴り みるみるボロボロに 目からは涙がポロポロ 涙越しに、手を繋いで去る2人 美人局 美人局 もう何も考えず漂う事に決めました 何も考えないから、何にも感情を左右されないから こんなことも言える つつもたせ☆
恋菌 ポイントセクション
作品データ
Ｐ Ｖ 数 ： 834.1
お気に入り数： 0
投票数 ： 0
ポイント数 ： 0
作成日時 2018-04-07
コメント日時 2018-04-15
| 項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 | |
|---|---|---|
| 叙情性 | 0 | 0 |
| 前衛性 | 0 | 0 |
| 可読性 | 0 | 0 |
| エンタメ | 0 | 0 |
| 技巧 | 0 | 0 |
| 音韻 | 0 | 0 |
| 構成 | 0 | 0 |
| 総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
あらかわいい、かわいそう。 いや、風邪はかわいくないのですが。 オノマトペを多用するとやはりポップでキュートになりますね。 読み進めるうちにかびるんるんを思い出しました。
0社町 迅様 コメントありがとうございます！ ポップさを出そうと思い、このような形になったのですが、他にもやりようがあったのかなー、と思っております。
0ポップな現代詩なんぞ目指しても大抵失敗しますが、この作品は（私の目には）成功していると映りました。単純な話がとても面白くてニヤニヤしながら読んでいました。感染症や細菌の専門家から見て不自然な点などがないのかはやや気にかかりますが。
0完備様 コメントありがとうございます！とても嬉しいです！ 専門家の方には、ある程度無理がきく世界として、そういう世界なんだ、と見ていただければと思います。
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