フィラデルフィアの夜に Ⅴ - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。

硬派な作品

萩原朔太郎や中原中也のエッセンスを感じます。

千治

体験記『呆気ない宣告』

それはあなたの現実かもしれない。

大概のことは呆気なくドラマティックではない。そうした現実の丁寧な模写が作品に厚みを増している。

ほば

世界は自由だ━不死━

わかるということ

あなたにとっては何が、その理解が起きるピースになるだろうか?

ほば

ふたつの鐘がなるころは

鐘は明くる日に鳴る! いつでもそうだ!

運営在任中に出会った多くの作品の中のベスト。決して忘れない。

yasu.na

良い

シンプルに好き

あっす

パパの日曜日

パパの日曜日

いい

明林

終着点

生きる、その先に死地はない!

美しくさわやか、そして深い意味が込められたシーン、均衡の取れた心情と思想、強い意志で最終連へと迫る引き締まった展開、我が胸にこの詩文を抱いて!

yasu.na

九月の終わりを生きる

呼び覚ます声

夏の名残の暑さが去ろうとする頃、九月の終わりになると必ずこの作品のことを思い出す。

afterglow

こっちにおいで

たれかある

たそがれに たれかある さくらのかおりがする

るる

詩人の生きざま

言葉と詩に、導かれ救われ、時に誤りながらも、糧にしていく。 赤裸々に描写した生きざまは、素晴らしいとしか言いようがない。

羽田恭

喘息の少年の世界

酔おう。この言葉に。

正直意味は判然としない。 だが、じんわりあぶり出される情景は、良い! 言葉に酔おう!

羽田恭

誰かがドアをノックしたから

久しぶりにビーレビ来たんだけどさ

この作品、私はとても良いと思うんだけど、まさかの無反応で勿体ない。文にスピードとパワーがある。押してくる感じが良いね。そしてコミカル。面白いってそうそう出来ないじゃん。この画面見てるおまえとか、そこんとこ足りないから読んどけ。

カオティクルConverge!!貴音さん

あなたへ

最高です^ ^ありがとうございます!

この詩は心に響きました。とても美しく清らかな作品ですね。素晴らしいと思いました。心から感謝申し上げます。これからも良い詩を書いて下さい。私も良い詩が書ける様に頑張りたいと思います。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

これ大好き♡

読み込むと味が出ます。素晴らしいと思います。

きょこち(久遠恭子)

輝き

海の中を照らしているのですね。素晴らしいと思います☆

きょこち(久遠恭子)

アオゾラの約束

憧れ

こんなに良い詩を書いているのに、気付かなくてごめんね。北斗七星は君だよ。いつも見守ってくれてありがとう。

きょこち(久遠恭子)

紫の香り

少し歩くと川の音が大きくなる、からがこの作品の醍醐味かと思います。むせかえる藤の花の匂い。落ちた花や枝が足に絡みつく。素敵ですね。

きょこち(久遠恭子)

冬の手紙

居場所をありがとう。

暖かくて、心から感謝申し上げます。 この詩は誰にでも開かれています。読んでいるあなたにも、ほら、あなたにも、 そうして、私自身にも。 素晴らしいと思います。 ありがとうございます。みんなに読んでもらいたいです。

きょこち(久遠恭子)

カッパは黄色いのだから

良く目立ちます。 尻尾だけ見えているという事ですが、カッパには手足を出す穴がありますよね。 フードは、普通は顔が見えなくなるのであまり被せません。 それを見て、僕はきっと嬉しかったのでしょう。健気な可愛い姿に。ありがとうございました。

きょこち(久遠恭子)

永訣の詩

あなたが出発していく 光あれ

羽田恭

あなたには「十月」が足りていますか?

もし、あなたが「今年は、十月が足りてない」と お感じでしたら、それは『十月の質』が原因です。 詩の中に身を置くことで『短時間で十分な十月』を得ることができます。この十月の主成分は、百パーセント自然由

るる

だれのせいですか

どんな身体でも

どんな自分であっても愛してくれるか、抱きしめてくれるか、生きてくれるか SNSできらきらした自分だけを見せてそんな見た目や上辺で物事を判断しやすいこんな世の中だからこそ響くものがありました。例えばの例も斬新でとても魅力的です。

sorano

衝撃を受けました

ベテルギウス。まずそれに注目する感性もですが、詩の内容が衝撃。 猫。木。家族。犬(のようなもの)。女の子……。など、身近にあふれている極めて馴染み深いものベテルギウスというスケールの大きいものと対比されているように感じられました。

二酸化窒素

ずっと待っていた

渇いた心を満たす雨に満たされていく

afterglow



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フィラデルフィアの夜に Ⅴ    

 フィラデルフィアの夜に、針金が咲き乱れました。  フィラデルフィア、華やかな街。夜には光と喧噪に溢れ、不幸はまるで無いかのよう。 その暗い物陰の一角に、男がいました。  最後が一刻一刻と近づく男が。  物陰の闇には誰にも見られる事無く、忘れ去られているものが吹き溜まっています。 男はその一つです。 それは助けを叫ぶも、かき消された男で。 傷だらけの心と体を、さらけ出せなくて。 いつしか闇へ物陰へ、この世から捨てられるように。 出来るのはもう、凍える地面に病んだ身体をただ横たえるだけ。 「美しいものが欲しい。自分にふさわしい、誰も見たことのないような美しいものが欲しい」  男はもうろうとし始めた頭で願いを振り絞る。 辺りは汚いゴミばかりなのに、価値のないものなのに。 汚い闇に沈み込む、捨てられたのものばかりなのに。 しゃらん 音がします。 両手足から。四本の針金が跳んだ音。 それぞれの針金はがちりと周りのものにからみついていきます。 それは人の姿のようになりました。それは塔のようになりました。 それは十字架のように、それは花のように形作る。 次々に両手足から針金が飛び跳ね、次々に何の迷いもなく、ゴミに結びついていきます。 まるで何かに見えるかのように。 男が産み出していく。 男にとって美しいものが。その目にとって、すばらしい何かを。  しゃらんしゃらん 針金は止まらない。 男の最後の願いを叶えるかのように、速度を増してゴミに、価値のない物に絡みつく。 そして何かを、造形していく。 美しさを。 男はだんだんしぼんでいきました。 元々痩せこけていたのにさらに小さくなっていくのです。 男は幸せそうに縮んでいきました。 針金は次々に咲いていきました。 価値の無いつぼみが、美しく咲いていくように。 ずっと後のことです。 夜、自動車のライトが一瞬何かを照らしました。 青年はなんだろうと照らしたものに近づきました。 そこにはぼろぼろの服と多くの、人のような、塔のような、十字架のような、花のような、樹木のような、手のような、船のような、工具のような、寝台のような、犬のような、船のような、拳銃のような、凶器のような、胎児のような、文字のような、書物のような、杯のような、顔のような、砲台のような、車輪のような、木の実のような、鳥のような、様々なオブジェがあったのです。 数は千を超え、その一つ一つは青年の心を強く打ちました。 オブジェたちは多くの人に知られるようになり、世界中で開かれる美術展で不思議な感動を与えます。 これらを作ったのは誰なのか、一体どうやって、どうして作ったのか街中を探しました。 でもわからないまま終わり、数多くのオブジェは今日もどこかで咲き続けているのでした。


フィラデルフィアの夜に Ⅴ ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 2
P V 数 : 849.0
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2018-03-10
コメント日時 2018-03-19
項目全期間(2024/11/21現在)投稿後10日間
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閲覧指数:849.0
2024/11/21 22時36分57秒現在
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    作品に書かれた推薦文

フィラデルフィアの夜に Ⅴ コメントセクション

コメント数(2)
まりも
(2018-03-16)

針金で作られた彫刻(彫像)を見たことがあって、その不思議な質感(周りをぐるりと回って鑑賞すると、角度によって全く異なるものに見えたりする)が印象に残っているのですが、作者がこの造形作品を作っている時の心理を知りたい、その時の心境を体感してみたい、という気持ちにもかられました。 フィラデルフィアで起きた事件、その謎に触発されての連作だと思いますが・・・なぜ、作者はその「芸術作品」を作り出したのか、生み出したのか。創作過程で、何を感じ、考えていたのか・・・という部分に、作者の興味や関心が集中しているように思います。 自らの羽根を抜いて織物を織りあげる「鶴女房」のように、社会の翳が凝り固まって生まれたような「男」が、自らの翳を削り取りながら、針金のオブジェを突く出していくような印象もありました。 フィラデルフィアの事件、に限定することなく、画家や彫刻家などのアーティストの心性に迫っていくような、そんな方向性も面白いかもしれない、と思いました。

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羽田恭
(2018-03-19)

まりもさん、こんにちは。 ネットを探してもフィラデルフィアワイヤーマンの作品はあまり多くは見つけられないのですが、独特の雰囲気、存在感がとても気になりました。 今回はより後にフィラデルフィアワイヤーマンと呼ばれた人物をイメージしています。 社会から外れた、それでも何かを作りたかった人物だったのかなと。 その他の作家と言える人の心に近づいてみるのも面白いですね。 考えてみます。円空とかいいかも。 花緒さん、こんにちは。 実はこの連作を書くきっかけになった作品を書き直したものです。 (当初は5年近く前に書いた「遺作」という作品でした) それでいままで投稿したものよりストーリー性が強くなっています。 連作の魅力は一つのテーマの多種多様な作品があることですし、こういうのもあるということです。 楽しんでいただけたのなら幸いです。

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