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春のパルス
ひさしぶりに窓を開けて 押し寄せる春の気配にむせて 花粉かなって でも、窓は閉めない 春をむかえうつ準備はできているから スプリングコートに 新しいスニーカー 学校までの定期券 お気に入りのトートバッグ まっさらなノート10冊 足りないものはたくさんある けど、それが心地いい 隙間を春の風が通り抜けていくから 心臓が音を立ててる まだ会ったことのない君に緊張して 灰色の雲があつまってきて 雨つぶを落としだして 路面が雨に染まっていく でも、それがどうした 湿っていく気持ちスイッチして 小さな部屋で世界とつながる カスタマイズする生活 ペットボトルいっぱいのミネラルウォーター 板状のミルクチョコレート 機種変更したスマートフォン 打ちこむスピードは遅くても 指先だけで打っているわけじゃない 細く吐く息が街灯を揺らすような 深く吸う息が星々を鳴らすような 神話みたいな夜 カウントナインで 一握りの誇りはなさず ファイティングポーズとり続ける 晴ればれとした敗北 鼻血も流して 大の字にK.O.されて これこそが朝焼け 一つ一つが奇跡なんだ
春のパルス ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 833.3
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-03-04
コメント日時 2018-03-11
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
高町トビラさん投稿ありがとうございます。 一読して、とても若々しくて、とてもみずみずしい気持ちに持っていかれちゃいました。 私にとっての「新しいスニーカ」は履いていたスニーカの代替品で、私にとっての「お気に入りのトートバッグ」は使い慣れたものだからで、私にとっての「まっさらなノート十冊」はうんざりする仕事の文字で埋め尽くすためのこれから使うであろうメモ書きの為のものであったりするのですが、そんな私のろくでもない日常から、気持ちをひっぺ剥がしてくれるような読み心地がありました。 でも、それがどうした このフレーズが展開するキーとなってるかなあって思いました。
0晴々とした気分になりました。カラッと開けた言葉が気持ちいいですね。
0三浦⌘∂admin∂⌘果実さん、コメントありがとうございます。 この詩はYUKIさんの「坂道のメロディ」という歌に触発されて書きました。 青春のきらきらした歌ですが、今の前向きな気持ちに響くようで、学生時代なんてだいぶ前ですが張り切ってみました。 でも、それがどうした 生きていると色々ありますけど、その色々に対してのちっぽけな反骨精神です。
0KURA_HITO さん、コメントありがとうございます。 どうにも僕自身があまり情緒のない人間で、それがさっぱりしたという方にうまい具合に出たようでよかったです。
0はじめまして。 一見力強い本文に題名が置き去りにされそうになって一つ一つの出来事に一喜一憂して物語の中に陥ってゆくのですけれど、 ふと舞い戻って広く見渡すと、それはそれは、センテンスが春の季節がまるごと凝縮されて感じてきたので改めて感動を呼び起こされました。 特に気に入った部分はラスト前のファイティングポーズまでのセンテンスで 肌に感じる「寒の戻り」が身体の骨身を震わせる感覚とぴたりと一致し、全てにおいて、季節を感じずにはいられない素敵な作品でした。 題名は生きている、と実感させられました。
0こんばんは、よろしくおねがいします こちらの主人公とされるのは「年若いお嬢さん」でしょうか 弾むような快活さ春の桃色を思い浮かばせるような艶やかさそして青葉の匂いたつような 文字通り「ノートに書かれたような詩」のイメージ パソコンの画面でもスマホの画面でもなく 高町トビラ様の手で書きなぐったような字が躍動感を帯び飛び込んできました。
0はじめまして、イチゴミルクさん。 コメントありがとうございます。 春を凝縮したように感じていただいて嬉しく思います。 春は暖かくなってくる季節ですけど、ひんやり冷えるときもある。 その波が心を沸き立たせていくのかもしれませんね。
0はじめまして、李沙瑛さん。よろしくお願いします。 個人的には「20歳くらいの男子学生」を想定して書きました。 ただ、「女子学生」でも違和感はないかもしれませんね。 女性として読むと、それはそれで魅力的な女性が浮かび上がってきます。 個人的には、触れれば温かく、切れば血が流れるような文章を目指しているので、 「ノートに書かれたような詩」と評していただいて嬉しいです。
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