おやすみマンボウ - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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おやすみマンボウ    

おやすみ、マンボウ 隣でこっちをみているものに 話してみるのも あきらめた 何かがこっちをみているとき クマノミのように泳ぐのも やめてしまった 近くにいるのに長く立ち止まらないのも 眼も大きく見開いていないのも 周りを見渡せばわかるのに まだここで待っている 小魚のように 揺らめく草のように 軽やかになりたい 泳ぎ回りたい でも、自分の泳ぎ方も まだ嫌いになれないでいる 暗くなると ぼーっとガラスにぶつかる 少し浮かんだ空気と 痛みの続くアザを 撫でることもできずに カラカラ笑う 夜が明けてしまったら 鳴き声と カラフルに会うんだと思い出して 震えて、歌って 眼を閉じられないでいる おやすみ、マンボウ



おやすみマンボウ ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 4
P V 数 : 719.5
お気に入り数: 2
投票数   : 2
ポイント数 : 0

作成日時 2025-01-16
コメント日時 2025-01-29
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2025/04/23現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
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叙情性00
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閲覧指数:719.5
2025/04/23 14時48分47秒現在
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    作品に書かれた推薦文

おやすみマンボウ コメントセクション

コメント数(4)
あやめ
作品へ
(2025-01-19)

海蛙さま オシャレで素敵な詩だなって思いました。 詩人にその一編の詩を書くように仕向けた環境とか状況とか心の動きとか、そういったものが ただそのままそっくり読者へ届けられるのではなく、その詩人が持つこの世への視点や、美意識、言葉へのこだわりなど、そういったものを通して生まれてくる作品としての詩、というものこの詩作品はしっかり持っていると思いました。 >でも、自分の泳ぎ方も >まだ嫌いになれないでいる すてき >おやすみ、マンボウ 唱えたくなりますね。

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瑞春美佐
瑞春美佐
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(2025-01-22)

とっても素敵。やさしくて、まどろむ夢みたいに感じました。

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熊倉ミハイ
熊倉ミハイ
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(2025-01-29)

マンボウは上手く曲がり切れない、だから壁にぶつかってしまう。 マンボウを一つの水槽に多く飼育すると、互いに傷つけ合ってしまうという。 そんなマンボウ気質を孕む、現代人の生きづらさにつながる詩。お互いを過剰に気にしてしまう、足を頻繁に止めてしまう、「軽やか」でない泳ぎ方。しかし、「嫌いになれない」という感情が、確かに厄介だ。 痛みの続く痣も、撫でれば弱者アピールだなんだと非難する輩が「こっちを見ている」から、慰められない。カラフルは、そのまま「多様性」の社会のことだろう。海の中もカラフルなところはあるが、青の基調に保たれている。現代社会のカラフルさには勝てない。 自分も眼を開いて他者を見る側だからか、睡眠に弊害が出る。自分の中の「マンボウ」を、長い眠りにつかせることを望む、そんな詩。 とても良い詩でした。

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エイクピア
作品へ
(2025-01-29)

最初、マンボウは人間の綽名だと思ったのですが、文字通りのマンボウ、翻車魚と言う事にこの詩の特質を見ました。語り掛ける調子が、この詩に躍動感を与えていると思いました。

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投稿作品数: 2