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只今の気分についての叙事的観察
只今、あばら骨という枠組みからはみ出るような膨張を見せる心臓 緊急事態、もっとカルシウムを足らにゃいけません。 身体、思考するにはあまりに小さすぎる物体 重力に敗北感、また自主的意思決定なき脳髄がこの世界に誕生する 而して自由意志なき生に説明書を取り付けるのはこれまた生命が性 我々は産まれる苦痛と引き換えに死ぬ苦痛を与えられたのだ、ああ我が生命よ この世に慈悲を与えしめんとするか ああ悪魔というものたちよ われら生命に永遠の喜びと死の幸福を与えしめんとするのか? ああ世界を怠惰で満たし、堕落せしめんとする神よ その腐った花弁の中で我らに救いを、永遠の救済を! 黒い太陽、地平線に光 ああ、これが救い、救い
只今の気分についての叙事的観察 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 480.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2025-01-10
コメント日時 2025-01-23
項目 | 全期間(2025/04/16現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
気分を叙事的に、というところがまず、不可能な試みのタイトルで面白いです。もっといえば、叙事的「観察」で叙事的「記述」ではない。「観察」の様子をまた外から見ている主観、手を加えている可能性もある。 さて、そう考えると「只今」が掛かっている文は「あばら骨という枠組みからはみ出るような膨張を見せる心臓」しかない。それは、叙事的な観察によれば、カルシウム不足なはずなのだが、そこに主観が入ってくるようである。それが「身体、思考するにはあまりに小さすぎる物体」からの行だろう。 そこから「ああ」という詠嘆が入ることや、超常的存在への不満、といったように気分が更新され、そのまた叙事的観察をするといった連鎖が起きているように思う。そこから、気分の中に黒い太陽、地平線の光が観察されたのだろうが、それを救いだと感じた、その後の気分への観察はされずに詩が締められる。 個人的には、その救いに惹きつけられるように気分はどう動いたのか、その後どうなったのかの冷徹な「観察」も見たかった気がしました。もしくは、冒頭の現実的な、栄養の話にまた戻るような……。試みは面白かったです。
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