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祈り
懐かしい声がする 木漏れ日の中で私を呼んでいる 葉掠れの音にまぎれて 眩しくて何も見えないけれど 笑っている顔が浮かぶ 青空を横切っていく鳥のように 自分を疑ったことのない目 あるいは死の陰りに怯えながら 生きることを諦めない強さ まだ罪を知らない 色とりどりの絶望の中であなたは 私もまた掬われない金魚なのだと知るだろう もう思い返すこともない恋の思い出 裏切りと間違いを重ね 信じるとは何かを知った日の記憶 朝目が覚めた時 あなたが私を殺さなかったことに気付く 殺しても良かったのに 生きていることを許せなくても良かったのに あなたは私を生かすことにした まるで全知全能の神になろうとするように 人であることをやめて久しい その小さな牢獄の中で 私は世界を壊さないように守られている 愛とは何かをひとしきり考え終えて 一杯のコーヒーをあなたに淹れる 月の光の元で 私はあなたの名前を呼ぶ 十年来の友よりも親しく 家同士の仇敵のように 憎しみを込める必要さえない そもそもこれは命を賭けた争い 殺すか殺されるかだ 微笑みながら刃をかざして 海は遠い ただあなたの瞳の中にそれが見える まだ知らない別の世界へと続いている 一抹の救いのように どうかこの道の先にあるものが 私達の望みでありますように 天使よ 神などいないと言ったこの舌を抜いて 鷲になるために生まれた あなたの歌を
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祈り ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 198.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2024-12-01
コメント日時 2024-12-01
項目 | 全期間(2024/12/04現在) |
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叙情性 | 0 |
前衛性 | 0 |
可読性 | 0 |
エンタメ | 0 |
技巧 | 0 |
音韻 | 0 |
構成 | 0 |
総合ポイント | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
人であることをやめて久しい さびしいことですね。
0犬や猫になっていた方が働きやすいもので。
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