二十億光年の帳が降りる頃 - B-REVIEW
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二十億光年の帳が降りる頃    

1952年のその人は21歳で その時の姿はそのまま文庫本となって 僕の部屋の本棚に収まっている あるいは乱雑している 透明な過去の駅の 遺失物係の人から もらったもの そうとも、彼は汽車に乗り込んだのだ 誰にも知られぬようにひとり遠く 気圏と呼ばれた二十億光年の世界の彼方へと プレシオスでくしゃみをするために けれども ランタンの灯の下 無色透明の水銀に満たされたグラスを傍らに 彼が印刷されたページを開けば 21歳の彼の声 21歳の彼の感触 21歳の彼の気持ちが はっきりと蘇ってくる 最高密度の青色を誇る 二十億光年の帳の中で 火星は赤く温かく 僕はそっとあくびをした


二十億光年の帳が降りる頃 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 4
P V 数 : 513.3
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 1

作成日時 2024-11-21
コメント日時 2024-11-22
#現代詩 #歌誌帆掲載応募
項目全期間(2025/04/15現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性11
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合ポイント11
 平均値  中央値 
叙情性00
前衛性00
可読性11
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合11
閲覧指数:513.3
2025/04/15 04時24分27秒現在
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    作品に書かれた推薦文

二十億光年の帳が降りる頃 コメントセクション

コメント数(4)
相野零次
相野零次
作品へ
(2024-11-21)

谷川俊太郎さん、僕も好きでした 亡くなって残念ですね。 でも彼の作品はこれから幾世紀経っても語り継がれるでしょうね。

1
テイムラー隆一
テイムラー隆一
相野零次さんへ
(2024-11-22)

コメントありがとうございます! おそらく、星のように輝き続けることだろうと思うんだ。

0
鷹枕可
作品へ
(2024-11-22)

此の度は、歌誌「帆」自由詩掲載欄へとご投稿を賜りまして、允に有り難うございます。 未だ、ご応募受付開始よりは間がございます。 暫し、(凡そ、冬季=年始頃に始動との計らいでございますから、その時分迄。) お待ち下さりますと嬉しく存じ上げます。 御作を、拝読させて頂きました。 常日頃とは、随分趣きの異なる御作でいらっしゃられ、簡潔な文体も非常に好ましいものでございますね。 卒無く、危なげも無く、綺麗に纏めていらっしゃる。 問題は(態と、でしょうが)、 本歌取りが表層的な領域に留まり過ぎて居られ、復結構に、雑把な使用の仕方をしていらっしゃる箇所でございましょうか。 総花的、とも言えるかも知れません。 矢張、鍛えられた文体ではございますが、余りに軽い筆圧にて起草を為されて終った点が惜しいとも存じ上げます。 故・谷川史のそれは――平明且つ思索の底知れぬ文体は――ただならぬ才気と技巧が必需である、と改めて感じ入りました次第でございます。 一つの追悼、一つのオマージュとして拝読をさせて頂きました。 種々の型へ、挑戦なされて見ますのも佳い鍛錬となりましょう。 それでは、復のご挑戦をお待ち申し上げております。 此の度は、ご応募ご投稿を賜り、允に有り難うございました。

1
テイムラー隆一
テイムラー隆一
鷹枕可さんへ
(2024-11-22)

コメントありがとうございます! うーむ……確かに大雑把な引用にはなってしまってる。 もっと精進せねば。ありがとうございます。 谷川俊太郎先生は本当に偉大だったなあ……(文庫本読みながら) ……しかし、常日頃の僕はいったいどんな詩を……うわあ!? 全部、『君』、『あなた』だあっ! どういうことだ!?

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投稿作品数: 2