追いかける雲のどこか遠くで、
同じ夢を見ている誰かがいる。
消えていく雨の悲しみのあとで、
あなたに会える場所を、
優しい言葉で教えて。
間違いを選ぶたび、人はいつも、
なくした時間の大きさに泣いている。
限りなく青い空の下で、
あぜ道を歩いていくその背中には、
きっと無限があるのに。
お別れの日にも再会の日にも、
握りしめた手のひらで、
消えない光がまたたいている。
一つ増えては一つ失って、
からだが始まりに戻っても、
あの眩しさはずっと続いていく。
名前も知らない花や、
新しく出来る街も、
いつかは見慣れたものに変わっていく。
からだが終わりに戻っても、
つながれる奇跡は、
その花や街のあちこちにやどる。
流した夜の涙よりも、
笑って出かけたあの朝のことを、
いつも思い出して。
想い出はとぎれそうになるけれど、
一緒に見た夢はずっと忘れない。
追いかける雲のどこか遠く、
限りない青い空の下であぜ道を歩く、
私たちの夢と時間を一つにできる、
あなたの居場所を、
優しい言葉で教えて。
作品データ
コメント数 : 4
P V 数 : 398.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 14
作成日時 2024-11-11
コメント日時 2024-11-13
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/15現在) |
叙情性 | 14 |
前衛性 | 0 |
可読性 | 0 |
エンタメ | 0 |
技巧 | 0 |
音韻 | 0 |
構成 | 0 |
総合ポイント | 14 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 14 | 14 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 14 | 14 |
閲覧指数:398.0
2024/11/15 21時34分26秒現在
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今までの作風と全く違っていて新鮮な感じでした 第1連は >あなたに会える場所を、 >優しい言葉で教えて。 最終連は >あなたの居場所を、 >優しい言葉で教えて。 と、少し異なってるところが面白く、なんでそう思うのか考えるのですが、第1連は「あなた」も話者に会いたいと思ってる気がしますが、最終連は、「あなた」はもう他のことを考えてる感じがするからなのかと思いました。ちょっとした違いで印象かわるのはおもしろいです。
0つつみさん、コメントありがとうございます。僕はこれまで誰かに、何かに「選ばれる」ための詩を書いていたことがままありました。ただ今回の詩は誰かを、何かを「見いだす」立場で書いたのです。するとだいぶクリエイターエゴのようなものが消えてきてこういう優しい詩になりました。 一連目と最終連の違いはあまり意識しなかったのですが、つつみさんのような感度のある解釈をされて嬉しく思います。
0とても前向きな詩で歌詞みたいだなと思いました。おそらく作者の方の大きな心境の変化(ブレイクスルー?)があったのかなと思いました。こういうアングルで世界をみられらステキですね。
0佐々木春さん、コメントありがとうございます。ブレイクスルー。あったのかな?僕はその時々の危機感を詩にすることも多いのですが、今回は完全に贈る側として詩を書きました。ですよね。この作品を通して世界を見るとステキに見えます。フィルターとしての作品も今後多くなるもしれません。
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